新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

宝くじを買う話

 数学の恩師Kに「宝くじを買う人は数学ができない」という教えを受けたにもかかわらず、私はシーズンごとにジャンボを買う。1枚だけだが、買う。買っても当たらないが、買わなきゃ当たらないのだ。「億万長者の確率がゼロ」なのと「億万長者の可能性が微粒子レベルで存在する」のではぜんぜん違うだろう。シーズンごとに300円なら安いものである。めざせみずほ銀行VIPルーム。どうでも良いが「毎シーズンジャンボを買う」って一旦打ち込んでからカタカナ単語の連続はどこで切れてるのかが切れてるチーズよりわかりにくいと思って書き換えたことを追記しておく。人間は反省する生き物なのだ。

 

 実際のところ、生涯賃金以上の当せん金がほいっとメインバンクの普通預金に振り込まれたら仕事をやめない自信がない。預金が398,574円から500,398,574円になったら笑わない自信がない。一般的な銀行の普通預金通帳は10億の桁まで印字できるそうだが、ペイオフが解禁されているから全国の銀行に1千万ずつ預けて回る旅行をせねばなるまい。気にしすぎ?いやいやそんなことはない。終戦直後に新円切替でちゃぶ台ひっくり返した前科のある国なのだ、ペイオフを警戒するくらいではまだぬるい。当せん金の1/3ぐらいは外貨か純金にしておくのもひとつの手だろう。叡智の結晶が集う大学に寄付してとっとと現金を頭脳に換えてしまうのも貨幣の価値より信用できる手段かもしれない。自分で世帯を持っているのならとっとと仕事をリタイヤする後ろ盾が出来たわけだし、子供は早いうちに下宿させてのんびりするのもまた一興。当選してから考えても大丈夫なんだろうけれど、前述のとおり突然預金が笑える金額になるのだ。それも当せん金は非課税。まるまる手取り。夢の不労所得。毎日高級ソープランドに通って6万円ずつ使っても一年間で約2,200万円しか使えないのだ。何に使おう。とりあえずみずほ銀行からの帰り道はタクシーを呼んで寿司を食おう。寿司だ。やはり寿司だ。その次は千疋屋でメロンを買って帰ろう。これから始まるみずみずしい、おカネの心配がいらない生活の出だしにはメロンが食卓に並ぶ。筆者が個人的にスイカとかメロンとか好きなだけであるが。

 

 しかしながら現実問題として宝くじは当たらないし、美人には彼氏がいるし、社屋は爆発したりせず月曜日に会社所在地に誇らしげに立ち誇るし、ろくなもんじゃねぇ。今週は3連休だから月曜日あたりに社屋倒壊しねぇかなぁと思ってよろしい。てか社屋倒壊したら会社都合での休職になっちゃうのだろうか。襲い来るノーワーク・ノーペイ。失業じゃないから失業保険は出ないのか?????どうなる社屋倒壊。安易に社屋倒壊されても困るなぁもう。

 

 しっかし毎日5万円使うと年間2,000万近くになるんだなぁ……。手取りで2,000万あっても毎日5万しか使えないのだ。今の手取りだと毎日いくら使っていいんだろう。……1日あたり5千円使ったらアウトみたいだ。あひゃひゃ。ダメだこりゃあ。ちょっといいもの食ったら即アウトだ。早く宝くじ当たるとか銀座の土地があって毎月100万円転がり込んでくるとかそういう人生のプロアクションリプレイみたいなやつどっかで売ってないか。所持金無限のコードを入れるぞ。それはそれで財布が爆発しそうで恐ろしいが。

 

 JK無限に食えるのコード 誰か はやく