新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

経営改善

 経営改善はお金を使わないところから始まる、というのは有名なことである。粉を袋に注ぐ口が少々大きくて勢いが強い時どうするか。係員に手で口を半分抑えさせるのである。どうせ粉を注ぐ場所には人員を配置するのだから無駄がない。ガムテープで口を半分に塞げばよいではないか、という意見もあるが、ガムテープ代がかかってしまう。経営改善というのはそういうみみっちい目先の1円2円を積み重ねていくことであって、頑張って働いてくれたおじさんたちをスパっと切り落とすこととは違う、と思う。

 

 

 そんなわけでパソコンを買い換えたいなぁと思った私も上記のように経営改善の手法を用いて今あるもので買い替えを延ばそうと考えた。

 

 まず、CPUパワーが弱いこと。そもそもソケット形状からしてLGA1156なので2世代、昨日あたりなんか出た*1のでヘタすると3世代くらい前のものだ。同じ世代で同じソケット形状でないと換装できないし、内蔵グラフィックのないものを選ぶと別にグラフィックカードを買わねばならぬ。冷却ファンの回転数もおかしくなるようだしここは目をつぶろう。

 

 つぎにメインメモリであるが、買った時点で勢いに任せて8 GB積んである。これはこのままでいいだろう。PhotoshopやらLightroomやらを月額課金するようになってからのんびり考えてもいいでしょう。円安やらなんやらで購入当時よりあんまり値段が下がってないような気がする。DRAMメーカーもいろいろあるんでしょうなぁ。汎用のパソコン用は単価が安いからカスタムされたモバイル端末向けをジャンジャン出荷しないと潰れちゃうし。

 

 補助記憶装置と習った気がするHDDやSSD、容量的にどこらへんが補助なのか今となっては小一時間問い詰めたいが、このパソコンは未だにHDDにOSが入っており、起動に時間がかかる。SSDにしたいところだ。ところがSSDを買うにはお金がかかる。しかし、つい先日まで使っていたノートパソコン*2がなぜかSSDを積んでいたので*3、裏ぶたを開けてこいつを拝借することにした。初期化してOSを放り込んで立ち上げてドライバ入れて、起動直後の長ーいHDDへのアクセスがピタッとなくなるのは初期化したからというのもあるだろうが、やはりシステムドライブだけでもSSDにすると動きが違う。そのうち余裕ができたら大容量のSSDを買って写真を入れるのもいいだろう。たぶんサムネイルの表示スピードが変わってくる。かつてまだSSDが市販されていなかった頃はギガバイトというメーカーがPCIスロットから電力だけ頂いてふつうのメインメモリを4枚ぐらい刺して高速補助記憶装置とするパーツ*4を出していたことがあったが、今ではこうして手軽にSSDを使うことが出来るのだから長生きはするものである。

 

 ディスプレイはTN液晶のボロボロであるが、可動部が少ないため壊れにくく、これの更新も見送りである。もちろん時代は4Kだし入力端子にHDMIのひとつもないので色々と不便なのだが、どうせ次回買い換えるならEIZOのちょっといいやつにしたい。一眼レフ買ったことだし。

 

 そして刺さっていた拡張カード、テレビキャプチャボード、これが不要となった。なぜならもともとリアルタイムでアニメを観ないからだ。元来このパソコンは録画サーバとして導入された。しかし、さっきSSDをパクったノートより快適だったのでついついうっかりメインマシンとしても使うようになった。深夜時間帯にスリープから復帰し、アニメを録画し、朝までにスマホで観られる形式にエンコードしていたのだ。ところが、NTTドコモのアニメ配信サービス、dアニメストアがキャリアを問わず、パソコンですら観られるようになった。月額400円税別。

anime.dmkt-sp.jp

 

 もちろんすべてのアニメが観られるわけではなく、最新話1話しか視聴できない作品も多いが、時々エンコードがコケてエラーで止まってたり雷に怯えたりNHKにお布施を要求されたりしながら自前でアニメの録画をするより明らかにラクなのである。てかNHKのお布施をやめるだけでdアニメストア契約してもお釣りが来て寿司まで食えてしまうではないか。

 

 そして、外したキャプチャボードは買値の8割ぐらいで売れてくれた。腐っても鯛、という言葉があるが、性能が日々伸びるパーツはともかく、そうでない枯れたパーツは価値が暴落しないのだなぁと感じた。

 

 とりあえずパソコンのテコ入れはこのへんでいい。てかいろいろとゼニが湧いてきてNHKの契約が要らなくなったので安くなったくらいだ。経営改善としては上々でしょう。

 

 次にカメラのほう。4-5万する防湿庫が欲しかったんだけどどうにもそういうゼニは湧いてないので、ヨドバシのポイントを使ってドライケースとモバイルドライを買って凌ぐことにした。やはりこの土地*5は高温多湿のようで、ドライケースの湿度計がWET表示になってしまった。モバイルドライを投入すると一気にDRYまで行ってしまって、これはこれで乾燥しすぎてカメラのグリップ部分、ゴム部品によくない影響があるらしいが、様子を見つつとりあえずカビの脅威からは少し精神的に救われたような気がする。閉じ込めてないで日々カメラを持ち歩いて使っていればカビは生えないらしいから、なるだけ持ち歩いて何かを撮るようにしなければ。毎日何かを撮らないと上手にならないって言われるしな。

 

 

  パソコンのテコ入れとドライケースをポイントで貰ったことで、なんと財政的に一度は断念したコミケへの参加が可能となった。過去の記事で行かねー宣言しておいてなんだこれは。冬のボーナスが出るまではひとまずこれで行こうじゃないか。

 

 それでもやっぱり、新しいレンズが欲しい。

*1:クッソ適当だがSkylarkとかいうやつがでたらしい。ファミレスかなぁ。

*2:合宿所みたいなタコ部屋にデスクトップは持ち込めなかったのでノートパソコンが生命線であった。

*3:アキバのドスパラ東芝SSDウンタラカンタラと銘打ってCFD販売のものが安売りされていたので換装してあった

*4:電源を切ると記録がパァになるふつうのメモリを使うので、停電時やコンセントの抜き差しのためにリチウムイオン二次電池を搭載していた。

*5:たいてい日本ではどこも高温多湿だと思う。