新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

2割引

 2割引と聞くとみなさま何を思い浮かべるでしょうか。私は上新電機鉄道模型を思い浮かべます。ジョーシンキッズランド。定価から2割引と、無理をしている感じもなく、かといって価格競争しているわけでもない折衷案が大阪資本の電機屋さんって感じで好きです。

 

 さて、金額での2割引というのは消費者にとって嬉しいものですが、2割減られるとえっらいことになるものもあります。人口です。とあるGMS関係者はよく「人口が2割減ると、うちの食料品も、衣類も、日用品も、入ってるファーストフードのテナントも、みんな等しく売上が2割減るんだよなぁ、他所に奪われなくても」と言います。まったくそのとおりであって、別に食べ物でなくても、ひとりひとつ持つようなスマホやら布団やら枕やら学生服やら、人口減・即売上減という業界は多数あります。従って、アホな貧乏人から暴利を貪るビジネスモデルを確立させるか、富裕層ばかりを相手にして気に食わない成金のご機嫌取りをするか、という実にディストピアンな時代がもうそこまで来ているのであります。

 

 では、なぜ人口が減るのでしょうか。子どもが生まれないからですね。単純です。AならばBです。子どもが生まれないから人口が減ります。ではなぜ生まれないのでしょうか。お金がないからです。これも単純ですね。では、なぜお金がないのでしょうか。経済学はひとコマだけ、それもよくわからない穀物価格の教科書でやったので何がなんだかわかりません。穀物価格のお勉強をしてもおまんこの価格はわかりません。ドラスティックに価格を引き下げるとか書いてあった気がします。おまんこの価格をドラスティックに引き下げるとどうなるのでしょうか。私気になります。

 

 そこで、おまんこに縁のない人間が日本非リア党みたいなものを立ち上げて、お一人様が多い選挙区から立候補し、議席を獲得してしまうと、ディストピアが加速しますね。では、これだけ無縁社会だの何だのという時代にあって、日本非リア党みたいなのが選挙に出てこなくて議席も取れていない理由は何なのでしょうか。実は単純明快で、支持母体となる理系の大学生が卒業後に企業に拉致られて全国各地の研究開発拠点に散り散りにされてしまうから、まとまって非リアが集まって住む選挙区というものが存在しないからなのです。ふしぎな力学が働いて、滅びの政党非リア党というのは存在できない状態が長く続いているのです。

 

 加えて、ゆで卵が生卵に戻らないのと同様に、一度リア充になった人間は非リアの世界に帰ることはできません。生活水準を上げるのは簡単でも下げることは苦しみを伴うからです。これを板東英二第一法則と言います。東京大阪間でゆで卵を6つ食べましょう。10個だったかもわからん。筆者は移動中にゆで卵を食べる経験なんてあまりなく、豊橋岡山間で2個食べたくらいのものです。ほんのり板東英二気分。

 

 もういっそじゃぶじゃぶお札刷ってマイナンバーのカードと一緒にひとり1億ずつぐらい配ってくれ頼む。