新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

ラブホテルめりこみ参道

 人間心の持ちようでいかようにもなる、というわけではないにせよ、心の拠り所があれば少々のことで病んだり壊れたりはしないものです。それでもダメだったらよっぽど運が悪かったとみえる。さあお布施です、ササマツ大明神に有り金をぜんぶ納めるのです……というのが宗教です。違います。さあさあ今日はまた京都のお話。

 

sasamatsu.hatenablog.jp

 2月末に大阪へ用事ができたのでその日は西成の1泊1,500円に泊まり、翌日は京阪電車伏見稲荷へ行き*1、京都駅で熊さんと会い、鈴虫寺に寄り、お家へ帰ったというのが「ふゆのすずむし」です。

 

 ところが、京都駅の乗り換え改札で熊さんと会ってから、鈴虫寺へ行くまでに、もう1か所寄ったところがありました。京都駅でバスの一日券を買い、循環市バス206系統、これの反時計回りで百万遍……までは行かず、「東山安井」バス停で下車。東大路通りを少し歩いてたどり着いたのはとある神社でした。

f:id:sasamatsu:20160221090028j:plain

 ……。四半世紀ほど生きて来て、鳥居にでかでかと願うべきことを記載してある斬新な神社は初めてです。そう、ここが、話によく聞く「強烈な縁切り神社」こと、安井金比羅宮です。

 

togetter.com

 

 とまあ、このブログのような駄文よりも上記のtogetterを見ていただけると大変良くわかるのですが、とにかく強烈なパワーでもって悪縁をブチィと断ち切り、良縁をバチィンとくっつける、どちらかと言うと断ち切るほうのパラメータに振ってある感じの神社です。厄年だったのもあり、年末年始からいろいろとゴタゴタしていたので、決断力のない過去の自分、みたいな概念との縁をブチィとやってくれたらなあと軽い気持ちで参拝したら数カ月後に会社を去ることになりましたので、みなさま、本当に、清水の舞台からぴょんと飛ぶぐらいのお気持ちで参拝していただけたらなあと思います。なにせ、清水寺の近所ですから。

 

 

f:id:sasamatsu:20160221091904j:plain

 で、タイトルの「ラブホテルめりこみ参道」とは、このような写真の情景から感じた感想で過不足ありません。道を挟んで「社務所にお申し出ください」の立て札、休憩宿泊おいくら表示の横に佇む石灯籠。縁切り神社にめり込んだラブホテルで結ばれるのはなんとも言い難くロックな行為に相違ないでしょう……。立て看板や道幅、石畳でわかるようにこちらがいわゆる表参道でしょう。

f:id:sasamatsu:20160221091841j:plain

 別カットからもう一枚。1ドル2ドルめりこんドル。

 

 肝心の、お参りする、御札が多量に貼り付けられた"石"ですが、弊ブログではあえて写真を載せず、ぜひともみなさまの目で、あふれるパワーをご覧頂きたいと思います。けして、ずっと人が並んでいて、かと言って肖像権の処理をすると写真が無粋になるから載せたくねえなあという横柄な理由ではございません。本当です。許してください。顔の上に座っていただいても結構ですから(ただし美人に限る)。

 

f:id:sasamatsu:20160221091737j:plain

 逆光っぽくてたいへん見辛い写真ではございますが、生活感ある裏参道です。こちらも、めり込んでいるとまでは言わないけれど、キッチリラブホを建ててあるあたり基本に忠実です。どこらへんの基本なのかは名言を避けます。史上最強の縁切り神社にめり込んだラブホで結ばれたら絶対良縁だ、という感じのジンクスで商売しているのかもしれません。

 

 

 そんなわけで「うっかり京都に来たからかの有名なパワー系神社にお参りしてみよう」というノリでの参拝は思いとどまって頂ければなあという体験談を綴ってまいりました。

 

 というか私は全般的に京都に来るとろくでもない目に遭うので、そもそも京都のパワーに耐えられるほど人間強度が足りないのかもしれません……。

 

 美人と懇ろになっていつでもイチャイチャ生ハメできるような良縁ください(切実)。

*1:ブログの記事にはないが当時のtwitterには書いていた