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新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

タクシー

 みなさまはタクシーを使ったことがあるだろうか。私はある。かつてとんでもない田舎でクルマを持たずに生活していたからだ。始発の汽車に乗るために午前3時台に配車されるタクシー。同じ区間をバスで移動すれば200円であるが、タクシーだとほぼ10倍の金額だ。しかし、午前3時にもクルマを出してくれるのだから安いものだろう。今日はそんなタクシーのお話。

 

 かつては私も就活生だったので人並みに足らぬ頭で戦略を練り練り、無限に練りをしまつ……ではなく、中長期的な方向性を定めてリクルートスーツを買いに行った。

・ひとまず100000%受かりそうなところでひとつ内定を得よう

・それからのんびり考えよう

・5月以降のクソ暑い中スーツを着て都心をほっつき歩くのはヤダ

 の3点で就活をすることにした。

 

 従ってまずは100000000%受かりそうなところで内定を得ようとまずタクシー会社のドライバー採用の説明会へ向かった。グループワークで画用紙を渡され、「将来像を描け」という。当然私は「豪邸を建ててそこで暮らす」と描いた。豪邸の絵は「ハヤテのごとく!」に登場する三千院家を参考にした。就活特有の緊張した面持ちなグループのメンツは堅実な人生設計を描いており、この時点で若干のやっちまった感じを感じるも、とりあえず帰宅した。なあに、タクシードライバーの選考に落ちるわけがないのだ。

 

 翌日電話がかかってきた。先日のタクシー会社だ。

「笹松さんは"仕事をする"とか"将来のこと"とかが、纏まってないようですので、一旦選考をストップさせて頂いて……」

 

 は?

 

 Why?

 

 信じられないようだが、「今までのタクシー業界を壊す」宣言をしている会社は、こういう人材を遠回しに要らないと言ってきた。豪邸を建てられるようなポストに就いて会社をビッグにしたい旨がどうにも伝わらなかったようだ。新時代のパイオニアはいつも異端児扱いを免れない。まあよい。このタクシー屋は自分で未来はありませんと宣言してくれたのだ。神に感謝。美人に顔射。明日は明日の風が吹く

 

 ラブホにタクシーで乗り付ける都会型膣内射精は今日も東京の何処かで行われているのです。終電後で満室続きで膣内射精し損ねろ。