新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

最も影響を受けた鉄道の本

 今日はひとさまのブログからタイトルも内容もそのままそっくりパクる失礼極まりないスタイルでやろうとおもいます。

ykhst.hatenablog.com

 

 私も幼少期から鉄道が好きで、土讃線のギリギリ架線張ってある踏切を入れ替えで塞ぐ121系電車や、2000系気動車、キハ54やキハ58などの雑多な国鉄気動車と、京急/京王/阪神の中古車が雑多に連結しあっているような光景を見つつ育ちました。これらはあくまでも帰省先の鉄道なのですが、転勤族に生まれ、幼少期は結局保育園に3ヶ月と幼稚園に2年しか通わず、一年間の半分ぐらいは帰省していたような気がします。帰省していない場合の幼少期は本線系統の東武電車とか、ラジオ体操してると走り去る寝台特急北斗星とか、日常的に鉄道に乗る家庭ではなかったので、どちらかというと眺めるほうが多かった記憶があります。帰省すると、クルマの運転が得意ではない祖母が多度津まで往復とか、高松へ遊びに行こうかと言って電車で連れだしてくれたので、乗車体験は圧倒的に帰省先の鉄道が多いのです。

 

 通学で121系電車に揺られるようになった頃、ちょうど下校時刻から駅へ向かうと1時間列車がないので、駅前の図書館へ行っていた時期がありました。そこで読んだのが、坂本衛氏の「車掌マル裏乗務手帳」でした。国鉄車掌として乗務していた坂本氏が実際に直面した話や、見聞きした話をおもしろおかしくまとめてある名著です。そのころ、これはどこで見かけたのか不明ですが、宇田賢吉氏の「鉄路100万キロ走行記」も読みました。こちらは、国鉄からJR西日本へ移り退職されるまでに渡る宇田氏の運転士としての記録が記されています。現場でのトラブルが手に取るようにわかり、現場の運転士は何を思い、どう行動するのかがよくわかる名著です。……が、今はなんかプレミアがついていますね。2千円ちょいの本なのに絶版となるとこうなってしまうのか。鉄路100万キロ走行記は、雑誌「鉄道ファン」に連載されていた「870,000kmの軌跡」から、少々過激な記事を外して抜粋・加筆されたものですから、もっと濃いものをお望みならば、鉄道ファン誌のバックナンバーを買い集めるのも良いかと思います。

 

 これらの本に共通するのは「鉄道で働く」という点です。時間通りに列車を動かし、規則通りにきっぷを発行する。これらを何気ない日常に落とし込んでしまうプロの方々がどのように考え、行動するのか、そういう言わば裏方の日常風景というものにすっかり惚れ込んでしまったのです。

 

 鉄道に限らず、お仕事中のプロはみな人間です。どうか、窓口や店頭でボロカス言わないようにしてあげてください。もし逆の立場なら、と考えると、あまり横柄なことはできない気がするのですが、どうでしょう。

 

 きょうはオチがありません。各自で適当に補完してください。