お泊りはセックスOKなのか?
珍しくタイトルが詩的じゃなくて直球になった。詩的なタイトルをひらがなで持ってくるとホラー小説っぽいという評もあるが、はてな村の住人らしく流行りのネタには乗っかっておくものとする。本日のネタは以下複数のエントリから頂いた。
で、極めつけがこれ。許諾も得ずに人のことをネタにするとあとで寿司を奢るハメになると分かっていて再度やるのがid:toudokougenという人なのだ。別に寿司でなくても良いが人の黒歴史を井戸の底から引きずり出してはてな村で並べて売るのだからよほど寿司をおごりたくてしょうがないのだろう。
というわけで本人の口から真実という地獄の圧力釜の蓋を開けてみようというのが今日の記事である。
トッテノトレルーwwwww |_| ̄ ティファール |_|・∴'、-=≡ ̄
フタじゃなくて取っ手がもげたようだ。まあいい。時系列を追って説明しよう。
・某年冬
当時東京から電車で1時間ほどえっちらおっちら行ったところにある大学に通い、その大学の裏にあるアパートでひとり暮らしをしていた。大学に通うかたわら、電車でしばらく行ったところにある事業所でアルバイトもしていた。そのアルバイト先で社員向けの懸賞があり、事業所内の売店のレシートに名前を書いて箱に入れると応募が完了となる。下から2番めの商品券3,000円分が当たればいいなぁ、ぐらいに思って応募期間が終了し、そういう懸賞があったことは記憶の彼方にしまいこんでしまった。
春になるちょっと前、バイト前に上司に呼ばれる。「笹松くんにいいものをあげよう」私は思い出す。「ああ、ひょっとしてこないだの懸賞ですか、商品券早くくださいよう」「そんなにいいものじゃないんだよなぁ」ありゃ?商品券より下の等というのはあっただろうか。
そうして出てきたのが、かの東京ステーションホテルの宿泊招待券であった。スイートルームでフレンチのフルコースがついているペアの招待券である。有効期間は春から半年であった。
結論から申し上げるとid:toudokougenと一緒に泊まってレビューを同人誌にしてコミケで頒布した。
で、どうしてそうなっちゃったのかというのが焦点であり笑点であり昇天……はできなかったな。まぁのんびりのんびりと語ることにしようねぇ。
・某年春
冬が終わると何が起こるか?雪が溶けるとかそういう詩的な表現はいい。春になる。学生は春休みになる。特に補講とかそういうのもなく人は関西旅行をしたりする。せっかくなので京都にいる同級生に会ってメシでも食おう。ついでに反応が良ければさっきの東京ステーションホテルのタダ券の話を出してみよう。ひょっとしたらワンチャンあるかもしれん。というわけでムーンライト信州から大糸線・北陸本線・湖西線と乗り継いで京都へ向かった。数日間は貴船神社行ったり高野山行ったりウッディタウン中央行ったりして淀屋橋の東横インに泊まった。
いよいよ約束の朝。と言っても会うのは昼すぎなので京阪電車で宇治へ向かった。10円玉の意匠でお馴染みの平等院鳳凰堂をひと目見ておこうという魂胆だった。
改装工事中だった。出鼻をくじかれた。
その後は四条大橋の真ん中で待ち合わせて合流。鴨川を眺めながら待ち合わせって優雅じゃないかい?適当に西京極を歩いてレストランでお昼。……ぶっちゃけまったく会話のネタがなくて大学受験の頃の話と携帯電話の料金プランの話をした気がする。この時点で敗色濃厚なんだけれども、離陸決心速度はもう超えてしまっているので例のステーションホテルのタダ券の話をする。相手、固まる。とりあえず双方観なかったことにしてロフトで買い物して家まで送った。
後日あらためてメールを送ったら「ごめんなさい!他の友達をあたってください!」と返ってきた。うん、そうだよね、スイートのベッドでセンター試験の配点トークはしたくないよね。俺もしたくない。
でまぁ後日のメールで断られたので続いて同じく京都に住んでる同級生でしかも建築を勉強してる子に連絡を取る。「東京駅丸の内駅舎興味ない?」「辰野金吾いいですよね」お、好感触。で、本題。「彼氏いるのに私誘うなよwwwwww」
-試合終了-
2人目アウトでした。
では三人目だ。ちょうど東京を挟んで反対側に住んでる同級生。もう心に余裕がなくなってるので直球。「お泊りいらねぇからフレンチ食って帰っていい?」「笹松とお泊りはねーわwwww」おっそうだなwwwwww
-撃沈-
3人目もアウツ。複数形。
だんだん学習してきて「やはり遠くの親戚より近くの他人ではないか」と思って同じ大学で建築勉強してそうな子に連絡する。前段ですでに焦りの色がこんがりきつね色を通り越して暗黒物質っぽくなってきているのでやはり直球。「お付き合いしてないのに同じ部屋で泊まるのはちょっと」というのをかなり配慮した感じの長文で頂戴した。
-GAME OVER-
4人目もダメだった。これからの活躍をお祈りしてうんぬんかんぬん。
こうして「もう女なんか信じねぇ!困ってても助けてやらねぇ!」となった。しかし現実には妊婦が苦しそうにうずくまってたら声かけちゃうしヨボヨボのばーさんが電車乗ってきたら席を譲ってしまうし、三つ子の魂百まで状態で、本能ではやさしくしてしまうのに女が憎たらしくて仕方がない状態であった。ついつい手が足が善良な人間を装って動いてしまう。一時はそういう思想と行動の乖離がこのまま二重人格みたいになっちゃってやべぇことになるのではないかと精神科の受診さえ考えたほどだ。
でも人間というのは寝たらだいぶ良くなるのでしばらくした後に、「よし、id:toudokougenと一緒にステーションホテル泊まって同人誌にしてコミケで売ろう(10万円相当の価値があるし企画だけ持ち込んで原稿やら入稿やらは9割方ヤツにやらせよう)」という現実的な落とし所を見つけたのである。
まあよく考えたら「ホテルのタダ券があるけどペア券だから女と行かなくてはならない」とか、「女が誰も相手にしてくれなくて困っている」とか、「男とペア券使うなんてホモみてぇじゃん」とか、どれも身勝手な理由で勝手に病んで憎んで寝て良くなってんだから気楽なものだ。丈夫な身体と脳みそに産んでくれた親に感謝せねばなるまい。
で、冒頭の複数のエントリに戻ると、やはり女性にしてみれば同じお部屋で2人きりでひと晩過ごす、というのは信用できる人間とだけなのでしょう。当時も「そういうことなんだろうし私は信用されてないのだ……」と1人で勝手に落ち込んで病んで憎んで寝て起きたら治ってた気がします。その「信用」というのも「この人は睡眠の意味で寝るだけだし朝起きたら手短に支度をして出て行くだろう」から「この人はセックスするだろうけれどその後の責任は取ってくれるだろう」まで個人差がありますので、やはり同じ部屋で2人きりになったからと言ってセックスOKなんていう不文律は存在しないのでしょう。
やっぱ女の子に襲われるの最高だよな(ただし美人に限る)。