新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

期待値

 みなさまは「自分でやったほうが早い病」というのをご存知でしょうか。他者に仕事/作業を任せてみたはいいものの不慣れだったりやる気が見えなかったりいらない操作が多かったりしてあーもうじれったい俺がやると手が出てしまうアレです。これを繰り返すと無限に自分で仕事を抱え込んで周りの"俺の仕事を任せられない"後輩同僚がケツで椅子磨いて定時に帰るロボと化します。たまには丸投げも大事です。

 

 でも、そういうのを逆説的に考えると、他者に仕事を投げることができる人というのは仕事のクオリティに対して、ひいては他者に対しての期待値がおそろしく低いから諦めモードで丸投げできるのではないか、とも思います。もともとの期待値が低いので、頼んだ仕事がどういう結果であれ前進したら満足、みたいなそういうところがあるのではないでしょうか。

 

 性善説性悪説みたいになってきました。他者に対して期待しすぎるから実際は不慣れだったりしてじれったく思うか、他者に対して全く期待していないのに仕事を投げて、1ミリでも前に進んだら諸手を上げて満足するか。管理職とか、俗にいう「上司」や「センパイ」と呼ばれる立場の人々の中では永遠のテーマなのかもしれません。

 

 

 風俗で地雷引くかもと心配しながら対面を待ったほうが、極上美人が出てきた時の感動もひとしお、というのと似ているかもしれません。