新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

ふゆのすずむし

 諸用で大阪へ行ったので、ついでに一泊して翌日は京都を観光した。早朝の京阪電車熊さんから「今偶然京都に向かっている」と連絡が来たので、京都駅の新幹線乗換改札を挟んで近況報告をした。その後、熊さんは八条口へ向かい、私は中央口を出てバス一日券を買い、みんな大好き206系統の抹茶色の猛牛へ乗って、東山方面へ。数か所参拝し、道中京都国立博物館で刀剣女子による開館待ち列ができていて驚いたり(どうやら2月21日は刀剣展示の最終日だったらしい)、四条通が噂通り2車線になっているのを確認した。

 

 四条大宮でバスを乗り継いだは良いものの、目指していた松尾橋まで行かず、四条葛野大路で打ち切りとなるらしい。なんでも京都マラソン開催による交通規制だそうな。しくじった。3停留所ほど歩くと運行を再開したバスがバス停のバスロケーションシステムに表示され始めたので乗ることにした。これならおとなしく四条大宮で茶でもシバいてたほうがよろしかった。松尾橋から今度は京都バスに乗り継ごうとしたがこちらも京都マラソンの影響でまだ運休していたので、目的地まで1キロほどを歩く。

 

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 到着したのは鈴虫寺華厳寺)である。ここまで引っ張っておいてじゃあ何が良かったのか書けと言われても仕方がないが、とにかく「良かった」ので日本にありがちな神社も寺も宗派を気にせず参るって人は一度行って欲しい。私は鈴虫寺という名前とおおまかな所在地しか調べずに訪れたのだが、かえってそれが良かった。

 

www.suzutera.or.jp

 

 まず拝観料を払うと書院(お座敷)に通される。お茶と和菓子が用意されていて、説法を聞くこととなる。心配せずとも機知に富んだ楽しい説法であるから身構えなくてよろしい。けして堅苦しいものではない。そしてここから先はやはり実際に行ってみて説法の内容を聞いて欲しい。よく、鈴虫寺は恋愛成就で大人気と言われるが、恋愛どころか就活出世日常生活を円滑にする効能がこの説法に詰まっていると私は感じた。なので、内容について詳細を書くことはしない。とにかく、鈴虫寺を訪れて欲しい。所要時間はおおよそ1時間をみておくと良いように思う。これまで京都の寺社仏閣をいくつも参ったが、ここが一番楽しかった。

 

 また京都に行きたい。