新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

ホタルイカ

 今日のお題ホタルイカでお送りします。どちらかというとネタかな。スーパーの鮮魚コーナーに今頃ちょうど並んでいますね。とはいえ私はあまりこいつが好きではない、というより目玉と骨を取るのが面倒で買わないんですよねえ。味覚的な好き嫌いは特に無いので出されたら美味しくいただきますが、同じような理由で殻つきのエビも買わない。恐らく海産物さんサイドとしては、なるべく人間を始めとするイキモノに美味しく頂かれないように対策をしているのでしょうけれど、現実問題寿司屋では骨も殻も取り去って供されるあたり、人間もしたたかでして、食べにくいならば食べやすいようにしてやろうグヘヘという飲食ポルノの専門家がいるわけですよ。飲食ポルノ。農作物なんて品種改良からやりますからね、ヤバいですよコレは。ふとももむっちりで星条旗ビキニが似合うようなボディに育つ遺伝子操作とか人間でやったら倫理委員会みたいな組織が黙ってないでしょうに、農作物は収量増やしたり病気にかからなくなったりやりたい放題ドッタンバッタンおおさわぎ。

 

 食べにくい、と言うと俗に、食えないヤツ、という表現があります。He's tough  costomer to deal with.*1「ずる賢くて気が許せない、一筋縄ではいかない」という意味で、従いましてこのような人間はセックスするチャンスを逃します。そもそもセックスというのは人間の一番リスキィな部分をお互いに晒して行うわけですから、何か一物を抱えていそうな人間を相手にすると、よもや酷いことをされてしまうのではないかと不安が先に立つわけです。現在の日本では男女がお互いに望み、経済的に裕福な場合でないと妊娠そのものが一番のリスクであるわけですから、「こいつは私のことを孕ませるつもりではないだろうか」「こいつは安全日をごまかして勝手に孕むつもりではないだろうか」という疑心暗鬼が一番よくないわけです。そこでコンドームメーカー各社と医療機関各位はコンドームの使用を推奨し、そして生セックスに近い感覚の新商品を市場に投入するわけです。コンドームをつけていれば「セックスはするけど子作りはしない」ということがお互いにコンセンサスが取れるわけです。たかが薄いゴム一枚、されどゴム一枚。「ちょっと待て 基礎体温を 見せてみろ」「それがピル うそこけこれは ただのチョコ」「一発だけなら誤射」「急に精子が来たので」安全第一、みなさんの職場や学校に大きく印刷して掲示いただける便利なスローガンを。

 

 

 この女は諸々誤魔化して妊娠する気ではないか、という疑念なしに膣内射精できる場は、もはやゴムなしソープランドしか存在しないのではないか、という絶望が脳を支配する。

*1:慣用的な表現なのだろうけれど、「私には関係のないことだ」の英訳がIt's none of my business.になったり、日本語だとサラリーマンとか取引先を連想してしまいそうな単語が頻出するあたり、英語というのは感覚に合わず、理解が毎度大変である。