新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

大国町

 新年明けましてもう11日でございます。遅くなりました。松の内あたりまでにはコミケのお礼と新年の挨拶を書こう書こうとしていたら11日になっていた。1月はいってしまう、2月はにげてしまう、3月は去る、とは良く言ったもので、このままではコミケから帰宅して居間に拵えた同人誌タワーがそのまま雪が溶けて春になり夏コミが来てしまう。あなおそろしや。どうか今年もよろしくお願いします。

 

 縁起のいい年にしたいので商売繁盛のお話をひとつ。ときどき話に出してはいますが、生家はちいさな商店を営んでおりました。毎年1月10日前後になると大阪へ出掛け、浪速区にある、「商売繁盛、笹持ってこい」で有名な商売の神様・今宮戎へと参りに行きます。

 新幹線で新大阪に着き、御堂筋線に乗り換え、あべのハルカスが生えた天王寺方面の電車に乗り、なんばのひとつ先、大国町で降りると今宮戎は目と鼻の先です。人混みの中、テキ屋や土産物屋が並ぶ通りを抜けて境内に入り、まずめいめいが持参した去年の福笹をお返しし、新しい福笹をもらうために並びます。どうも記憶が定かではないのですが、福笹を頂く段階では特にお金を納めなかった気がします。賽銭を入れるところで福笹を頂くような、とにかく人混みで、流れに沿っていけばよろしい。その後、福娘に、笹に御札と、吉兆と呼ばれる俵や小判などの縁起物を模ったものをぶら下げてもらいます。ここで1万円札を出し、「これぐらいつけてや」と頼むとひととおりの御札と吉兆をぶら下げてくれます。15年くらい前だと500円だったか、お釣りを頂いたような記憶があるので、キリよく1万円になる組み合わせはなかったのかもしれません。いまはどうでしょうか。Wikipediaには「参拝者が有償で吉兆を自由に選べる」とありますから、別に1万円でなくとも3千円やら5千円やら、予算に合わせて飾り付けをしてくれるはずです。

 

 そうして福笹にあれこれとぶら下げてもらい、帰路につくわけです。持ち帰った福笹は来年の十日戎まで事務所の神棚等に飾られ、今年一年の商売繁盛を支えてくれます。新しい会社に福笹が飾ってあるところはなかなか見ないのですが、皆様の会社はどうでしょうか。

 

 ……もう11日やんけ、そういう話は早くしろとおっしゃる皆様にご朗報、今日11日まで後宴〈残り福〉ということで十日戎期間です。いますぐ大阪へ急げば大丈夫。で、帰りしなに目と鼻の先にあるポンバシメロンブックスで私の本を買えばバッチリですね(結局宣伝かよ)。

 

 今宮戎ポンバシの距離感は神田明神とアキバに近い、そう思います(無根拠)。