新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

手取川にさよならを(1)

 既にご存知の方も多いかと思いますが、石川県を離れ、東京都へ移り住むことになりました。東京都は1997年~2001年にかけて住んでおり、これで2度目の居住となります。

 何のかんのと言いつつ2年半ほど北陸・石川という土地で過ごしつつ、ようやっと慣れた頃にまた転居か壊れるなあと思いつつ、思い起こせばひとつの街で5年以上暮らせたことがなかったのでした。安住の地が欲しい。

 コミコミ37万スタッドレスタイヤ付きの中古車も購入時既に81,000キロであり、そろそろ10万キロでガタが来つつあるなと思っていた頃合いの転勤なので渡りに船ではあるのですが、2年半とこの街を振り返りつつ数回ほど書いてみようと思います。

 

・自動車

 当地に来るまでペーパードライバーでした。2011年の8月に地元・香川の自動車学校で免許を取って以来公道を一ミリも運転することなく、今の会社に移るとともに石川へ引っ越し、すぐにクルマを買うことに。

 カーセンサーで近所の中古車店を探し、公共交通機関で訪問可能な店舗で、なおかつそこそこ安く買えそうな、流通台数の多いクルマを探したところ、自宅から1時間*1のクルマ屋で契約しました。

 転入届を出すと同時に住民票の写し・印鑑登録証明書を発行していたため、普通車・軽自動車のどちらでもすぐに買える状況でしたのでその場で契約し、2003年式・走行距離81,000キロ・4WDの日産キューブ(Z11)を購入し、2週間ほどで納車となりました。自動車買うのカンタン!

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 とはいえ維持費が気にかかるため、翌月から毎月3万円を「自動車関係維持管理費」として別の口座に積立し、日々の出費とは別に管理することになります。これがそこそこ痛い。駐車場代は家賃に含まれるとはいえ、です。

 しかしながら前述の通り、クルマで20分の距離が公共交通機関では1時間かかりますし、バスは1日10往復あるかどうかですから、これが必要経費だということはよほどのマゾでもなければご理解頂けるでしょう。実際、少し維持費が高いのを承知の上で普通車を買っておいたことで少々の距離は苦もなく出掛けられるようになりました。

 真価を発揮するのは荷物が多く・複数人で動く時でしょう。身内で鉄道模型の運転会をする時に姫路へ・淡路へと出掛けました。

 携帯のつながるカーステ・ETC・ドライブレコーダーはそれぞれ自分で取り付けましたが、小学校の豆電球レベルの回路が理解できていて、ボディがぜんぶマイナス極になっているという点さえ抑えておけば取り付けは容易でしょう。

 

 主なトラブルは2回あり、1度目はマフラー(排気管)が破断しました。

破断したマフラー リアピースの接続部でリアピース側が折れた

 クルマの構造に詳しくないので大変恐縮ですが、この状態になると振動とそれに伴う音が大きくなります。2017年の6月にETCを取り付け、試しがてら高速に1区間だけ乗った際に加速車線で「なんか焦げ臭えな」という違和感があり、先行する大型車の排ガスだと思っていたのですが既にそのとき破断し、排ガスの流れが乱れていたようです。10月頃、オーバーパスの上りで同じようにアクセルを踏み、高回転に達したあたりでまた焦げ臭い匂いが漂い、こらあかんわとクルマ屋に入庫。アクセルを踏み込むと焦げ臭いと申告し、持ち上げてもらうと画像の状態でした。中古か新品か選べるとのことで、新品リアピース交換で27,000円ナリ。

 

 次のトラブルは追突事故でした。停車中に追突されたため過失はゼロとなりましたが、修理費が時価を超えているため相手方の保険屋が渋く(この時点で自分の保険の弁護士特約を使えば良かった気がする)、買ったときからお世話になっているクルマ屋さんに、中古パーツをかき集めて頂きなんとか時価以内にて修理してもらいました。マジ感謝。交換となったリヤドアは2WD車のものだったようで、e-4WDのロゴが失われましたが、ブツケたまま修理せず乗ってるやべー奴と思われずに走れるならばなんでもよろしい。

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 ……この話にはオチがあって、修理(2017年12月)してもらってからe-4WDのロゴが失われたと気づくまでに1年ちょいかかりました。ごめん……おれ……些細な変化も気づかないオトコだからさ……ボディが唐突に初音ミクカラーになるとかそういう分かりやすい変化で頼む……。

 

 

 トラブルはそのあたりにしておいてそれ以外はよく走る子です。燃費はまあ……その……普段の生活だと12 km/L出たらいいほうかな……カタログ燃費の15.8 km/Lという数字は白山舞鶴間200キロをずーっとバイパスだけ2,000 rpmぐらいでのんびり走ってると超えられるかなという数字です。モリモリと積もった雪の上を走ると9 km/Lとかになっちゃいましたが仕方のないことと思います。年間走行距離はおおよそ7,000キロでした。この数字には通勤片道2.5キロを含みます。年間7,000キロだと月に1回か2回給油するくらいで、月に50リットル行かないくらいですが、それでもレギュラーガソリンが数円値上がりすると大損したような気分になるのは否めません。数円に50(リットル)を掛けても月あたり1,000円の差が出るようなことは稀です。

 2003年登録の御老体だからか、エネオス以外でガソリンを入れると変な振動が増えるのでそこだけはワガママを聞いてあげました。とはいえ近所に24時間やってるエネオスがあったので可愛いワガママです。

 

 前述の通り維持費として毎月3万円を別の口座に避けておきましたが、1度通した車検までの費用を2で割ると年間おおよそ30万円弱かかったことになります。この数字には年間7,000キロのガソリン代、および夏冬タイヤの脱着工賃とその際にオイル交換をしていた費用が含まれます。車両代は含みませんので、次の車検までどうにか持ったとして37万のクルマに4年乗り、次の車検を通さず、同様に40万円ぐらいの中古車に買い換えると考えての、車両価格を含んだ毎月の費用はおおよそ37,000円でした。案外高いな。当然この値段には駐車場代を含みませんので……。毎月3万円避けておくだけでは次のクルマを買うときに足らんのですわ。ひええ。設備更新のできないジリ貧家計なのであった。

 東京で暮らすと、この37,000円は家賃差に持っていかれ、おまけに電車バスタクシーを都度使うと小銭が出ていくわけですが、それでも東京で暮らし、クルマを、それも新車で所有している人がちらほらと居るのであの街はポテンシャルが高いと錯覚しがちです。貧乏人は身の丈に合った暮らしをしましょう。残念ながらクルマは処分して上京します。

  

 自動車自体の話はこのあたりにしておいて、次回は道路事情でやります。

*1:徒歩と電車での話でありクルマで向かえば20分の距離である