新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

LR34611/LR34633を使って北陸本線で流れていたメロディを流す

 縁側で寝転がっている時に「お客さんですよ」と言われて立ち上がってみれば見知った顔だった、そういう呑気な時代も過ぎ去ってしまったか2020年、オンライン経由でそういう感じの用向きで久しぶりの顔から連絡がある、しかもそれが数回続くということはこれに価値がある情報なのだということでまとめることにします。

 要はここ最近、この件で複数の問い合わせがあったので、ここに書いてまとめておくぞということです。ありがたい話です。

 

・LR34611/LR34633とは

 集積回路の一つで、メロディICと呼ばれるうちのひとつです。LR34611/LR34633ともほぼ同じ構造をしていて、違いは電源電圧です。前者が1.5 V、後者は3 Vで、それぞれ乾電池1本あるいは2本の電圧を目指して設計されたのでしょう。実際にはパトライト社の製品に組み込まれて、工場や、タイトルの通り北陸本線の各駅でメロディを奏でていたようです。

  このICはシャープ製ですが、同様のメロディICは各社が製造しており、有名どころだとセイコーエプソンとか、各社多種多様なメロディを実装していました。

 今ではSDカードとMP3再生機能あたりを組み込んでおしまいにできそうな電子音ですが、かつては電話保留音や防災無線の夕方のチャイム、工場内の警告音等、幅広く「メロディIC」の奏でる電子音による音楽が流れていました。今でも電子音で聞く「草競馬」「黄色いリボン」「恋はみずいろ」「静かな湖畔」あたりは工場勤務時代を思い出します。

 

・回路図をよこせ(間違ってたらすまんやで)

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 ネット上に転がっているのはデータシートの成れの果てと、大阪・日本橋の「デジット」でLR34633の入ったキットが一時期売られていて、それの説明書だけなので(さすがにそれをそのまま貼るわけにもいくめえ:拾い物だし)、ここでそれっぽく回路図を出しておきます。水魚堂の回路図エディタを使わせていただきました。

トランジスタはNPN/PNPでそれぞれ2SC1815/2SA1015あたりを用います。今は東芝ではなくUTCのセカンドソース品が売られているようです。相当品でも大丈夫。2SC945/2SA733でもイケます。

☆3-4番ピン間のVRはテンポ調整用で、可変抵抗でない場合は390kΩあたりを用います。15・16番ピンに接続しているVRは音量調整用です。

☆LR34633は電源電圧3 V、LR34611は電源電圧1.5 Vです。

☆この回路図どおりに組んだ場合、6番ピンのスイッチをオンにするとエンドレスで演奏開始、オフにすると演奏が強制終了……すると思います(たぶん)。

 

・肝心のICの入手は……?

 ヤフオクに時々出たりしているようです。

 あとはメルカリとか、ネット上でも在庫のあるパーツ屋さんがちらほら、といったところ。IC以外の部品はどこのパーツ屋さんでもたいてい揃うと思います。スピーカーはお好みのものを。

 

 回路図間違えてたり動かなかったり動いたりしたらこっそり教えて下さい。

  

 ひとまずここまで書きました。

 

・ワンショットモード/エンドレスモードの切り替え(実験・検証中)

 6番ピンのスイッチをオンにすると演奏開始です。

 

・15番ピンと16番ピンについて(2020.06.11追記)
 わけありそうにデータシート上でICからまろびでて即いっしょに接続されてしまう15番と16番のピンですが、それぞれ右チャンネルと左チャンネル(あるいは低音部とメロディ部?)のように別の音が出ているようです。Youtubeとかの作例で左右別の音が流れているものはそういうことだと思います……たぶん。