新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

精液検査リターンズ

前回の記事はこちらです。

sasamatsu.hatenablog.jp

前回の要旨

・当時24歳、岡山県津山市在住。

津山市泌尿器科のトイレで採取し、検体(精液)は自動車で輸送されて倉敷市の施設で分析

・上記施設への輸送時間は1.5時間ほど

・お会計2,070円(診察3回・保険適用)

 

今回の要旨

・30歳、東京都在住

・自宅で検体を採取し、近所(徒歩圏)の泌尿器科に持ち込み

・その場で分析、医師が顕微鏡を使ってもろもろ測定

・お会計1,190円(診察1回・保険適用)

 

 以下読み物です。なお、読み物部分はすべてヨタ話と思ってください。特に、新型コロナウィルス感染症に関わる部分については、厚生労働省ホームページ等の一次情報もきちんと参照してください。笹松しいたけのスタンスとしては「ワクチンの接種を強く推奨します」「ワクチン接種完了の完・未完に関わらず、マスク・手洗い等の感染予防も引き続き実施することを推奨します」の二本立てです。

 よって、この記事中では、この行より下にて記述される新型コロナウィルス感染症・ならびに新型コロナウィルスワクチンに対する内容は個人の感想ですので、読み物として楽しむ範疇を越えて参考にしないほうがよろしいと思います。

 新型コロナウィルス感染症拡大下での暮らしも一年半ほどになってしまいました。ようやっと今年の春先からはワクチンが打てる打てる、と気分も上々ではありましたが、打ったところでまだ罹るとも言われ、なんじゃそりゃ、約束が違うぞという気分でもありますが、相手はお天道様と同じぐらいに話が通じるか微妙な病原体。しばらくはヤツらにやられないように暮らすことになるでしょう。

 さて、ワクチンを打ったあとですが、2回目、ほとんど副反応が出ませんでした。諸説ありますが、ワクチン接種が3回目となる人(日本では「うっかり」を除けばおられないはず)や、罹患経験がある場合のワクチン2回目は副反応が軽い、という海外の医学論文(未検証なのかな)の記事も流れてきた*1気がします。

 ……ということは、やはり2019年11月頃、ちょうど「コスプレイヤー雪風」を執筆していた頃に一ヶ月以上咳が続き、なんか肺が苦しかったあの風邪が怪しい気がして*2きます。一回罹っていたのではないか。

 で、罹患すると男性機能に影響があるという記事*3も出回っています。

 逆にこう、ワクチン接種で男性不妊……という説は完全にデマと思って聞き流していますが、これについてもサンプル数を増やした調査が行われている*4ようです。

 

 だったらば、ファイザーのワクチンを2回打ってから1ヶ月以上経っているし、調べてもらおうかと思い立った次第。

 幸いにして近所の泌尿器科が男性不妊を掲げており、電話で問い合わせるとすぐに予約が取れました。予め容器を取りに来て欲しいとのことで受付に申し出ると、容器をもらえました。

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 ……でけえんですよ。ウマ並にドバドバ出すんか??? WHOの基準だと5 mLも出せば上等、10 mLも出したら人外認定でございますわよと一瞬思いましたが、検体採取の際は即ち射精ですから、これっくらい入れ物のサイズがあると安心です。マトが定まりませんからね。ぴゅーって。

 

 日を改めて採取の日です。「一時間ぐらいで持ってきてくださいね」という、意味の取れる幅が大きい案内をされました。「(採取から)一時間ぐらいで(予約時刻になるように)持ってきてくださいね」なのか、「(自宅を出てからの所要時間が)一時間ぐらいで持ってきてくださいね」なのか、まあ大意は変わらんだろうと予約一時間前に、今回は自宅なので映像作品を、FSナイツビジュアルの「おしゃぶり予備校」を再生しながら採取します。採れました。フタをして、冷めないように服の下に容器を入れて、泌尿器科に向かいます。

 徒歩で大した時間もかからずに受付でおずおずとシャツの下から容器を出して「検査の予約の……」と名乗り出ます。すぐに検体が裏に持っていかれ、医師の診察を受けます。はじめまして。

 妊活ですか、ええ、まあと適当にそのあたりは濁しつつ(提出した精液はドロッドロに濁ってるから濁しついでというわけ)、採取した時間を聞かれるのでホゲホゲですと答えると、少し早かったのか、もう少し温めて液化してから見てみますねとのこと。

 15分ほど待って処置室に呼ばれると、液晶モニタがつながるタイプの顕微鏡に検体(精液)がセットされていてめっちゃウヨウヨ泳いでいました。数値化しても問題ないですね、とコメントを頂き、一応ガイドライン上は男性不妊かどうかの判定をするには1ヶ月以内にもう一度検査をすることになるのですが……受付で予約を……はい……という尻すぼみな感じの説明をされた上に、医療費精算の際に受付の方がまるで次回の話を出さないので(伝わってないのか?)とりあえず一旦はおしまいということになります。

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 運動率90%とか奇形率30%未満、のあたりは本当にちゃんと見たんだろうな? という多少の不信感はあれど、基準値は越えているので問題ないようです。

 運動率や正常形態率は前回より良くなっていますね……津山で苦労してた分数字に出てたんだろうか……。

 

 箇条書きした懸念のいくつかは精液の数値だけみればすべて杞憂でした、ということになりました。どちらかというと小2ぐらいで罹患したおたふく風邪のほうがキンタマにはよろしくなかろうと思います。男児を育児中の親御さん、おたふく風邪(ムンプス)ワクチンは自腹ですが打ったほうがよろしいですよ! 精神衛生上!!

 ……と書いた次の段落で逆っぽいことを書くなよという話なのですが、昨今はおたふく風邪から精巣炎・卵巣炎になることはあるけれども、不妊になるほどではないとされており、難聴と脳炎の予防ということで接種が推奨されているのですね……これも20年前とは全然違う常識で、現在はおたふく風邪起因の不妊はほとんどないとされている*5ようです。マジでぇ……

 

 平日昼間の受診で、泌尿器科も混雑とは程遠いという状況ではありましたが、ひとまず懸念は解消されたかなと思います。これが指し示す数値としての意味は「ちゃんと避妊しろ」ぐらいのものではありますが、参考に……参考に……。

 

 婚活するにあたって、子供がほしいという合意が取れた場合に、万一男性不妊っぽい数字でした、となっては誠実さを欠くような気もして、予め調べておくことは大切かなと思います(個人の感想です)。

 

 まだまだ当分は件の病原体が渦巻く世界で生きていくことになりそうですが、少しでも楽しいことを考えながら生きていこうと思います。皆様、どうか、形は対面かオンラインかわかりませんが、生きてお会いしましょう。

*1:https://www.thelancet.com/journals/eclinm/article/PIIS2589-5370(21)00194-2/fulltext

*2:件の病原体による感染症は、2019年11月に中華人民共和国湖北省武漢市付近で発生が初めて確認されたわけであり、ほぼ同時期となる2019年11月~12月に東京でも罹患したと言い切るには科学的コンセンサスが得られない

*3:https://e-dansei.com/archives/4570 率にして25%も、ただしサンプル数が43人であり継続調査が必要であろうと思われること、治癒直後の一過性なものである可能性があること、43人と数が少ないので元々精子が少なかった人が多かった可能性もある、等の問題点がある

*4:https://news.livedoor.com/article/detail/20838171/

*5:https://medical-tribune.co.jp/kenko100/articles/110816525835/