新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

こめそうどう

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米騒動、という単語は歴史の教科書で学ぶ事柄であろうと思われる。しかして、その米騒動がどこから始まったのか、まで覚えているかどうかは難しいだろう。富山県魚津市である。

今日はこの米騒動と私の奇妙な縁について少しばかり書き連ねる。

 

鉄道模型という趣味がある。手のひらに乗るくらいのサイズで鉄道車両を模してあり、ジオラマの中を走っていくあれだ。一般的には高級品とされ、昨今の物価高騰もあり、ズラズラと数両つながった電車の編成が雑に1~3万円すると言えば概ねの価値は分かって頂けるだろうか。

で、だ。全く同じ車両を複数買わないとリアルにならないのである。なんでかって? 近所の電車を思い浮かべて欲しい。自分が乗っている電車と、反対側からやってくる電車の種類は、見た目は、色は、同じであることが多いのではなかろうか。……そうなのである。ひとつの路線に走る同じ電車をたくさん集めて並べるとリアルになるのである。

……ただし、模型は高い。ひとりで同じものをたくさん買う人も居るけど、たいていは一人一本だろう。だから、そう、同じものを

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持ち寄ればよい。ね、ご覧の通り、横須賀総武線の電車をズラズラと並べて、アクセントがてら特急電車を置いてみれば、もう幕張車両センター津田沼の車庫)に見えてくる。

 

……とまあ公民館を借りたりして集まって模型を並べるのもご時世的に厳しかろうという情勢ではありますが、かつてはこういうことをやっていたのである。

 

で、あるとき、大阪駅を作ろうという話になった。私はホームの屋根に発光ダイオードの白いやつを仕込んでくれと頼まれたので、よし頼まれたとホームが光るようにせこせこと改造して持っていった。

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当日。主催の緻密な設計どおりにホームと線路を並べると、そこには大阪駅が「視え」た。

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この写真でいえば、手前側、ちょうどカメラを構えているあたりが西梅田ヒルトンぐらいにあたる。手前から環状線のホーム、その奥が神戸線京都線宝塚線、一番向こうが北陸線特急の乗り場にあたる。

で、直前までこうして準備をしてから、眠たい疲れた状態で運転会に向かっているわけだから、程々に疲れている。疲れた状態で大阪駅からサンダーバード号を発車させながら口から出たのが

笹松「ご乗車ありがとうございます。大阪を定刻に発車しましたサンダーバード25号です。次は魚津です」

「待て、せめて京都金沢ぐらいは停めてやらんか? 福井もか?」

「いや富山止まらんのまずいでしょ」

「誰がそんな列車乗るんだ? 米騒動?」

「特急サンダーバードじゃないでしょ、特急こめそうどうじゃん、月曜日運転の特急ビジネスこめそうどう*1なの??」

総ツッコミであった。魚津イコール米騒動と即出てくるような連中ばかりだ。

単に疲れていて適当に北陸線の特急停車駅として口から出てきただけなのだけれど、この運転会のハッシュタグ#ビジネスこめそうどう になった契機でもある。

 

イベントや集まりごとの前日はちゃんと寝よう! お兄さんとのお約束だ!

 

*1:月曜日早朝だけ運転の臨時列車「特急ビジネスサンダーバード号」というのがあった。関西地区から北陸エリアに単身赴任している人が使うのに便利な列車。

琴平駅の大樹

今日は郷里の駅の話をします。JRのほうの琴平駅ですね。

いま、「四国まんなか千年ものがたり」の乗客向けラウンジ「大樹」になっているスペースの昔話です。駅入口に向かって駅舎を正面から見たときの右手にある、あの部屋です。

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琴平駅(2021)

琴平といえばこんぴらさん金刀比羅宮門前町として栄え、モータリゼーション以前は当然ながら陸の王者日本国有鉄道が広域輸送を一手に担っていたわけで、往時は琴平駅にも遠方から多客臨時列車が全国からモリモリと送り込まれていたわけです。

その頃は団体専用の改札口というものがあり、ちょうどそのスペースがいまラウンジ「大樹」になっています。

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大社線大社駅(2007)

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大社線大社駅 団体専用改札口(2007)

残念ながら、琴平駅の団体用改札口は私が生まれた頃にはなくなっており、往時は当時を生きた人からの言伝でしか聞いたことがないのですが、島根県出雲大社の手前にある旧大社線大社駅は今でも立派な駅舎が保存されており、なんと琴平駅と同じような位置関係で、駅舎に向かって右側に団体専用のラッチが、廃止当時のまま保存されていました(※2025年まで旧大社駅は修繕工事中です)。

旧大社駅(1924年築)は和風、琴平駅(1936年築)は洋風建築ですが、出札窓口・改札口から団体専用改札口、駅ホーム・構内配線に至るまでの配置は似通っており、どことなく親しみを持って見物したのを覚えています。

……では、旧国鉄時代の団体用改札口が撤去され、「大樹」が設置されるまでの間、そのスペースはどういうふうに利用されていたのでしょう。あまり文献はないように思います。

 

ここからは私の幼少期の記憶に頼ることになりますが、あのスペースは鉄道資料館とされていました。旧国鉄時代の急行列車のヘッドマークや信号テコ、タブレット閉塞機……などなどが展示され、部屋の真ん中にはガラスケースに納められたNゲージ鉄道模型ジオラマ(走行可能なので「レイアウト」と言ったほうが良いかもしれません)が設置されており、100円を投入すると「きかんしゃトーマス」に出てきそうな欧風の編成が走り始めるのでした。

 

この鉄道模型は100円を投入すると走り出す、と記述しましたが、よく故障していて、メルクリンだったかトリックスだったか、とにかく国外メーカー品で、技師を呼ばないと直らない、高額な費用が掛かると説明されていたように思います。いつごろこの模型が設置されたのかは分かりませんが、当時はまだ国産Nゲージ鉄道模型がメジャーではなかったのでしょうか……? この「資料館」の設置は分割民営化直後とも思いますし、関水金属かトミー製でも良かったような気はします。

 

さて、この資料館のもうひとつの目玉が、電車の運転ができる実物大のシミュレータでした。こちらも100円を入れると動くものだったように思います。車種はなんと初代瀬戸大橋線マリンライナーの上り岡山方先頭車であるクモハ213です。……所属としては他社(JR西日本)の車両やんけ!

このシミュレータは、全長が10mないくらい……の壁にめり込んだカットモデルのような、ゲスな言い方をすると、大阪にあるらしい「電車を模したラブホ」みたいな作りと言えばいいでしょうか、客用扉に相当する部分がくり抜かれ、運転台との仕切りも仕切り扉がなく……というものでした。大宮の鉄道博物館にある211系のシミュレータの助士側を壁にめり込ませて作ったような構造、と言えば、ご存知の方は想像しやすいかなと思います。

運転区間も瀬戸大橋を含んでいた記憶があります。正直なところ、子供が親にせがんで100円入れて遊ぶには、瀬戸大橋というのは9.4kmある高架橋区間で駅もなく退屈でした。後年、ビデオゲームとして電車でGO! にて瀬戸大橋区間がリリースされた際は、実写でないことを逆手に取って、退屈にならぬ程度に距離が短くデフォルメされています。

シミュレータの車種、区間ともに瀬戸大橋開業に合わせて作った設備のように思いますし、そう考えると1988年には設置されていたと考えるのが自然でしょうか……?

 

……いつの間にか、その資料館は鉄道模型も、シミュレータも故障して、常に施錠されるようになり、閑散時間帯に駅係員、駅長に頼めば見学させてくれた記憶もありますが、中学校の職場体験学習のとき、当時の駅長さんに入れていただいたのが最後の記憶となります。2005年頃? ああ歳がバレる……w

 

いつのまにか、郷里を離れている間に、乗って楽しいジョイフルトレイン(死語)として「四国まんなか千年ものがたり」が運行を開始し、思い出の「資料館」はラウンジ「大樹」へと姿を変えていたのでした。

選別

 新年一発目から会社のパソコンでブラウザキャッシュのクリアが上手く行かずに怪文書を書き始めるあたりが先行きの不透明さを暗示していると脳内でもっぱらの噂である。あけましておめでとうございます。2022年も楽しくやってまいりましょう。今年もよろしくお願いします。

 さて、新年ですから信心深い私はコミケの売上の500円玉を神社に投じようと起きて、まず養命酒を景気よく一杯引っ掛けてから、参道に虎柄の猫がよく転がっている小さな神社にトコトコと歩いてまいりました。

 寒波です。寒さは脳と身体を弱らせます。正月休業のスーパーの前を通り、ひもじいなあ、ひもじいなあと己の貧しさを痛感しながら歩いていると、突然観賞魚の繁殖のことが脳裏をよぎりました。

 察しのよろしい読者諸賢はお気づきでしょうが、養命酒だけ飲んでメシを食っていないからカロリー不足で思考がマイナスなのであります。思考停止して養命酒を飲んだらbaseブレッドでもかじればよろしい。

 

 兎にも角にも、今年は寅年なのに脳裏をよぎったのは観賞魚の選別であります。なんのことはない、きらびやかな観賞魚店のショーケエスで踊る綺麗なグッピーやらの類は高価で取引されておりますが、こやつらはどうやって作るのかというと、とりわけ綺麗で派手で立派な色彩の尾ひれを持つオスと、これまた派手で綺麗で美しい身体のカアブを描く立派で美しいメスをかけ合わせて生まれた有象無象の稚魚を、ヒーターで加温した水槽に、栄養価の高いエサをモリモリと食わせてやって、おとなになって婚姻色で派手派手になってきた頃合いに選別して作り上げるのであります。

 メンデルの法則をご存知でしょうか。普通の金魚と出目金を掛けたら第二世代は普通の金魚、次の世代は普通の金魚と出目金が3:1になるあれでございます(たぶん)。そして、派手なオスと派手なメスをかけ合わせても、観賞魚店でワンペアのお値段が高価になるような美しい個体に育つのは一握りでございます。残りは芋でございます。もちろん、血統としては派手の遺伝子を引き継いでいるわけでありますから、芋みたいな見た目の個体も、次世代はひょっとするとびっくらこくような見た目の子供が生まれてくるかもしれませんが……せんが……ひとまず当人らの、人間主体のペットショップでの価格となるとワンペア150円がせいぜい、下手をすると大型肉食熱帯魚のエサとして一匹数十円で取引されてしまうわけでございます。

 当然彼ら彼女らは、アロワナやピラニアの胃に収まってしまうと子孫も残せませんし、自然界ならともかく飼育下で、見た目が派手じゃないからと間引いて自宅で「処理」する例もあろうと思われますし、なんというかこう、命の儚さと申しますか……私が熱帯魚が苦手で、地味な日本原産のメダカ、それも値段をつけるとしたら一番安いグレードの、飼育過程で選別という行為が発生しない品種しか育てられないのもこのあたりの思想なのかもしれません。

 

 とかいうまとまりのない、どちらかというと後ろ向きな思索をしているうちに神社に着きました。油断していたわけではないのですが、予想より遥かに長い列ができており、裏参道からこっそり入ってさっさと参って帰ろうとしていた算段を組み直す羽目になりました。

 

 熱帯魚の選別は東京という土地での人間の営みとカブって見えるところも多く複雑な気分になります。子を成せぬ時給一千円台の低所得労働者によって築かれた砂上の楼閣、いえ、もはや幻影が形作る都市が東京なのかもしれません。その割に子供を前に後ろに満載した電動自転車がフラフラと車道に出てくるのも、二人で入ると3万円は下らないという寿司屋が存在するのも、340円でかけ蕎麦が食える店が出ているのも、同じ東京という街ではありますから、さぞ我々貧乏人には想像もつかないような優雅な暮らしをしていることと存じます。相手を見つけられず、番えず、子を成さずに死んでいく我々は、ひと山いくらで売り飛ばされてピラニアの餌になる間引かれた熱帯魚と何が違うのか。

 

 とまあ色々と暗いことを考えていても仕方がないので、賽銭箱に500円白銅貨をゴトンと投げ込み、頭を下げてパチンパチンと手を叩き、同人誌が売れますように、大金持ちになれますように、できれば結婚できなくとも生殖はしたい、一体どうすればよろしいかはわからんが2022年もよろしく頼むと参ったあとで引いたおみくじが大吉だったので万事よろしい。本年もおしまいまで連綿と出来得る限りの営みをこなしていくばかりであります。

 

 この記事はサッポロ黒ラベル1本とおおよそ49分を費やして書かれました。

コミックマーケット99のご案内 #C99 #C99A

参加日:1日目(2021年12月30日 木曜日)

ところ:南1ホール め-16b (WEBカタログ

サークル名:新スクの淵から

新刊:「艦これコスプレ短編集 艦これのコスプレでヤることヤってるって本当ですか?」成人向小説文庫版144P 会場頒価1,000円

参加させていただいた合同誌も委託頒布しますので合わせてご利用ください。

委託:「コスプレであの子とヤっちゃった件。」小説合同誌 会場頒布価格1,000円(詳細コスプレイヤーガチ恋騎士団様 コミティア138新刊

「架空」のコスプレセックス体験談を集めた小説合同誌

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2年ぶりとなるコミックマーケットに参加します。

 

スペース名「新スクの淵から」
場所:1日目 南1ホール め-16b

表紙と口絵の、神通改二コスプレイヤーのイラストは灰都みとりさんに、
口絵の、不知火コスプレイヤーのイラストは三郎さんに、
タイトルロゴはかのこさんに、
それぞれご協力いただきました。ありがとうございます……!

 

Skebで頂戴したお題の小説を、冊子再録したものです。再録にあたり、大幅に加筆修正をしてあります。
→サンプル( Skeb ) https://skeb.jp/@s_sasamatsu

「コスプレ・神通・二千キロ」台湾のコスプレイヤー「美帆」と神通改二コスで。(表紙合わせ作品)


「おれだけの霞ママ」ムチムチの歳上彼女と霞コスで。


「ふたりの『山城』」艦これ山城コスプレイヤーの婚約者にアズレン山城コスでアコスタに参加してもらって。


「不知火、JD、逆レ」女子大生になったばかりの不知火コスプレイヤーにリゾートホテルで逆レイプされそうに……?(口絵合わせ作品)


かげぬいパジャマレイヤートーク」書き下ろし。不知火コスと陽炎コスのJDコスプレイヤーが他愛もない話をします。

 

文庫サイズ 本文144P カラー表紙・カラー口絵両面1枚入り 会場頒布価格1,000円

2年ぶりのコミケ会場へ来られる方は現地で、そうでない方は書店や通販で、お手に取って頂けると嬉しいです。
よろしくお願いします。

通販: https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1162570

booth:https://sasamatsu.booth.pm/items/3541426

DLsite:https://www.dlsite.com/maniax/announce/=/product_id/RJ365427.html

WEBカタログ: https://webcatalog.circle.ms/Perma/Circle/10025494/

(Windows10 64bitで)Win32 Disk Imager1.0が起動しない現象

○Sumally

Windows 10 64bit環境において、Win32 Disk Imager1.0が起動しない

・調べるとRAMディスクを用いている環境では起動しないらしい

・RAMディスクは使っていない、が、仮想的にドライブレターを振るアプリケーションが起動している(Google Drive、pCloud)

仮想的にドライブレターを振るアプリケーションを終了させると起動した

○概要

・Win32 Disk Imagerを使って稼働中のRaspberryPiのmicroSDカードのイメージを丸ごとバックアップしようとした

・インストローラーを用いるやつ→起動しない

・インストールせずzipを展開するやつ→起動しない

・検索→RAMディスクを切ると起動したという記事が見つかる

renkin3q.hatenablog.jp

→分からないので常駐するソフトを片っ端から殺していく

・(気づき)RAMディスクは使用していないが、仮想的にドライブレターを振るタイプのクラウドストレージは使っている

Google Driveを終了させると起動した

→再起動し、Google Driveだけを終了させても起動しない

→このあたりで、仮想的にドライブレターを振るソフトが怪しいと踏んで、Google DriveとpCloudの両方を終了させる

→状況が再現、仮想的にドライブとして振る舞うクラウドストレージのクライアントをすべて終了させるとWin32 Disk Imagerが起動するようになった

○対応

仕方がないので当面は仮想的にドライブレターを振るソフトをすべて終了させてからWin32 Disk Imagerを使う

Raspberry PiでADS-Bを受信してFR24のBusinessアカウントを無料化する

表題の通りですが、なんのこっちゃいという話を補足しながら忘備録がてら書いておきます。

・Summary

1.なるべく低廉に(重要)ADS-Bを受信してFR24にFeedし、年間約500USドル相当のFR24有料アカウントを無料化する(→けして遠くの飛行機からADS-Bを受信しようというレベルの高い試みではない)

2.すでにセットアップ済みで電源を入れると宅内LANを経由しインターネットに繋がるRaspberry Pi4が自宅に存在しているのでこれを利用する(→なるべく低廉に)

3.セットアップ手順についてはいくつかのサイトをほっつき歩いたのち、なぜか動いた(おい)ものを採用した

・概略

飛行機雲が尾を引くような、空を飛んでいる飛行機を眺めたことはあるでしょうか。ちょうど頭上を通過していく飛行機がどこから来て、どこへ飛んで行くのか、気になりませんか? そんなアナタにピッタリのサービスがFlightRadar24(FR24)です。

www.flightradar24.com

これの仕組みについては正しいかどうか保証しませんが、Wikipediaらへんがやはり良くまとまっているように思います。学術的目的でないので眺める程度ならば良いでしょう、厳密な説明は詳しい人に任せましょう。

ja.wikipedia.org

この記事において重要な記述は一行ですので、引用します。

航空機から発信されるADS-Bの電波を世界各地の有志およびFlightradar24が設置した受信システムによって受信し、Flightradar24のサーバに転送したものである

ということです。

「世界各地の有志」とはなんぞや、何か恩恵があるのか……? ということですが、ADS-Bの電波を受信してFR24のサーバに提供(Feed)すると、FR24の有料アカウント、それも最上位のもの(年間499.99USドル)が無料になります。マジで?

……ということで、「なるべく低廉に」「FR24の有料アカウントをタダにしてもらおう」という邪な趣旨で記事を書いていきます。

・買ったもの

R820Tを搭載したUSBチューナー、アンテナ付き(約3,500円)

以上です。本当はURLを貼ってご紹介したいのですが、安物は当たり外れがあり、ADS-Bを受信できない製品も存在しているとのことで、まずここがガチャなんですが、運良く一発で受信できるハードウェアを引きました。

メーカーさんでバラして水晶発振器を載せ替えて確実に受信できるとしている製品もありますが、6,000円くらいします。

Amazon | R820T2 & SDR+TCXO(温度補償型水晶発信器±0.5PPM)実装カスタムチューナー単品Blue[RTL2832U+R820T2][広帯域受信用][High quality USB-CN][RTL-SDR専用] | SHAFT CORPORATION | 受信機・レシーバー

こっちを買うとアンテナは付属していなさそうです。

・設定

「Raspberry Pi4上でRaspberry Pi OSが動いていて、宅内LAN内でIPアドレスを固定してあり、WindowsからTeratermSSH接続できる」ところからスタートします。

下記サイトの設定(コマンド)をほぼ丸ごと採用しました。

darumaya.ddns.net

コツ、というか他サイトの設定例で私が上手く行かないヘボでもわかりやすかった点ですが、

○FlightAwareの設定をしてしまうついでにdump1090を常駐させる(→サービス化する、ここが上手く行かなかった)

○FlithtAwareが提供してるローカル向け表示機能(8080番ポート)のほうがFR24のものより上手く動いた

→dump1090が動いている状態になるので、その常駐しているdump1090を活用してFR24feedの設定をする

→sudo rebootしてもサービス化しているので手間なくすべて立ち上がってくる

です。

・物理的な実装

ヘボなのであまり参考にはならないと思いますが、アンテナはベランダの地面に「設置」し、ケーブルはアルミサッシの雨水用隙間を通しています。こんなのでもFR24のfeederになるだけなら十分です。

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ヘボいな! こんなので年間500ドル! と思ったあなた、Feederやりましょう。思ったより簡単でしたよ(なお設定で沼にハマって半日溶かしたことは棚に上げておく)。

成田空港に閉じ込められた話(2019年9月)

愉快な友人たちにより台湾に拉致られた一件……から時を経ること3ヶ月、2019年9月のお話です。

「どうせ台湾はしょっちゅう行くことになるから」と台湾元を多めに両替したため余っており、前回「拉致」の際は台北しか見て回っていないからと、台中、彰化、そこから夜行の莒光号で台東、少し引き返して花蓮、池上、台東からは旧型車両「普快車」で……と、台湾をほぼ環島するような数日間の旅行を楽しみ(またあっちで能登屋に会い)、高雄からバニラエアの成田行きに乗って帰国したのでした。

ところが。

のちに「令和元年房総半島台風」と名付けられる2019年台風15号が千葉県内を中心に大暴れしたため、高雄で飛行機に乗る前から同行の友人と「どうなってるかなあ」という話をしていました。

LCCであるところのバニアエア130便機内では、インターネット接続ができないため、ひとまず寝ておくことに。数時間後、無事に成田空港へ着陸しました。ええ、着陸は、できました。なにしろ、台風は去った後です。風が吹いていなければ、飛行機は着陸することはできます。

タラップを降り、機外に出たため、ランプバスに揺られながら情報収集をします。

ひとまず、鉄道も道路も真っ当な経路は全て断たれています。ランプバスから第3ターミナルに吐き出され、とりあえず高速バスの切符売り場を30秒冷やかし(全便運休と掲げられて開店休業)てから、フードコートに人数分の座席を確保しました。

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紛れもなく異常事態であるのを良いことに、とりあえずフードコートを端から端まで何かしら順番に注文していきます。店が営業していて、食い物が供される限り我々は客です。……とはいえ、交通が麻痺しています。恐らく遠くない将来、新しく出勤してくる店舗スタッフが不足して閉店することが予想されます。現に、うどん屋は午後一番で店を閉めていました。

そうこうしていると、これまた偶然ですが、関空からの国内線に乗っていた別の友人がひとり、我々のキャンプ・フードコートに合流しました。そのあたりで、JRは終日運休と、当日中の復旧を断念したようです。

さて、我々は海外旅行帰りで疲れています。どういうわけだか奇特な友人らと旅行していますから「異常事態の空港を見物してくる」と、ターミナル間連絡バスに5人中2人が吸い込まれていきました。元気だな。

残り3人は荷物番としてフードコートに残りました。

さて、現実的なソリューションとして、成田空港から約 20 km先印旛日本医大駅からは電車が動いているという情報が入りました。

同じ頃、ターミナル間連絡バスで野次馬に出た斥候部隊から「タクシー待ちの行列は各ターミナル推定約800人」という絶望的な知らせが入ります。

この時点で、終日運休のJRは見切られ、いつ復旧するかわからない京成線の改札には大量の人集り、タクシーは無限に待つであろう、高速バスは全便運休と、いうことが分かります。

戻ってきた斥候部隊とともに、3人で文殊の知恵ならば、5人も居ればふげん&もんじゅ&チェルノブイリぐらいのパワーがありますので、現実的な解として、京成線の運転再開を待つのは分が悪く、下手したら今日中に帰れないかもしれない、タクシーも望み薄、どうにか迎えに来てくれそうな友人に自家用車を頼もう、という結論に至りました。

住居のこともありますので詳細は伏せますが、方面別に2人の友人が、それぞれクルマを出して迎えに来てくれる事になりました。ところが、この道路事情です。空港内の道路も基本的には大パニックです。どこかで落ち着いてクルマに待ってもらえるポイントは……と考えていると、斥候部隊がこともなげに「東成田駅のロータリーがエアポケットのように静かで誰も居なかった」というのです。それぞれ自動車を出してくれた友人に、東成田駅ロータリーを指示します。

東成田駅とは、歴史的な経緯から当初空港ターミナル地下に乗り入れできなかった京成電車が作った駅で、今では京成電鉄の路線網の枝の端のようになっている支線の駅です。そういうわけで、第1ターミナルと第2ターミナルの中間地点ぐらい、空港敷地と言えるのかどうか微妙なところの地下に埋まっています。なお、もちろん当然ながら、この日は東成田駅に来る電車も全て運休していました。動いていたら流石にもっと人が居たはずです。

クルマの到着まで原稿をやっていました。

しばらくしてクルマが到着したと連絡がありました。例の、20キロ先の印旛日本医大駅行きのクルマです。第3ターミナルのフードコートから、乗車の2名、東成田駅のロータリーへ向けて移動を開始します。別の車の到着を待っている3人とはここで一旦お別れです。

ところで。我々は斥候2名を除いてずっとフードコートに居たわけなのですが、成田空港第3ターミナルから、第2ターミナルの改札脇を通り、ポケモンのハナダ~クチバ間を思わせるような地下通路を通って東成田駅へ向かうわけです。……そこには地獄がありました。終日運休のJRを諦めたものの、京成線の運転再開を待つ人、人、人の山が、地下の改札から一階の国際線到着出口までモリっと数千人、何時間立ち尽くしていたのでしょうか、まるでゾンビの群れのようにも見えました。うわあ……。

多少の体重増加と引き換えに、方向性が定まるまでフードコートで籠城しているのは正解だったようです……。念の為に弁解すると、第3ターミナルのフードコートは空席が十分残っていました。事情が事情なだけに、相席も許容するつもりでしたが、相席をせずに空席が散見される程度の混雑率でした。

さて、困りました。このゾンビの群れを、旅行荷物を抱えてかき分けかき分け、東成田駅を目指さねばなりません。

どういう経路で移動したのか正確に思い出すのも難しいのですが、第2ターミナル1階で、地下に降りる階段をゾンビが埋めている→ひとまず2階に上がる→道路を渡った先の駐車場に入る→地下に潜ると第2ターミナル駅が見える→「東成田駅への連絡通路」まではゾンビが群れになっておらず通行可能、東成田駅へ、という手順だったように思います。東成田駅で待っていてくれた友人は結構な時間おまたせしてしまいましたが、まさか人が多すぎてゾンビのようになっており、まっすぐ東成田駅へ向かえなくなっているとは思わず……。

ほうほうとたどり着いた東成田駅(※その日は列車が来ていない)で、すぐにでもクルマに乗ってしまいたい気持ちを抑え、この先の道路事情が全く読めないためトイレを借り、改めてクルマで迎えに来てくれた友人と会うことができました。まず丁重に礼を述べ、印旛日本医大駅までの運転をお願いしました。

ところで……成田市内を含め千葉県内は広範囲で停電していました。道路信号も例外ではありません。友人のクルマも慎重に進んでいきます。途中、倒木があり野良の片側交互通行になっていたり、消灯している信号機に警察官が到着しておらず、危なっかしい譲り合い交通が行われていたりと、多少の混乱は見られました。道中、しびれをきらしたのか、徒歩で空港からの脱出を試みたものの、力尽きてスーツケースに座ってうなだれていた旅団も複数見られましたが……。イオンモール成田には明かりが灯り、北千葉道路が4車線になるところまで来るとスムーズに走行できるようになりました。

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帰れるんだね……家に……

ついに、我々を乗せた友人のクルマは、北総線印旛日本医大駅に到着しました。ちょうどタイミング良く印旛日本医大止まりの電車が引き上げ線に入ったところで、「急行|羽田空港」の表示も頼もしくゆっくりと走行していました。帰れるぞ、これで我々は自宅に帰れるぞと大変感動したことを覚えています。

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いつも運賃が高いとか、ボロカス言ってごめん、ありがとう……

そこからはもう何も特記することもなく、途中で友人と別れ、淡々と走る列車を乗り継いで無事に自宅へ到着することができました。

台湾へ、一度目は拉致られ、二度目は空港に閉じ込められ、さあ三度目は……という状態で今のような新型感染症により、事実上趣味での台湾旅行が封じられたような格好になってしまいました。いつかはトラブルのない海外旅行を経験してみたいものです。

今回も前回も、旅行の主要登場人物は全て愉快な男ばかりですので、楽しいことは楽しいですけれど、いつかは素敵な女性と南の島へ旅立ってみたいものです。