カレンダーとは関係なく賃金労働をしている身なので、カレンダーとは関係なく唐突に4連休を錬成し、ふらりと北の街を旅してまいりました。
北へ行く、と言うと、それなりに交友のある友人がぽつぽつと住んでいる街があります。旅程の都合でほぼ通り道だったり、下車していては便がなかったりと、お声を掛けられなかったりもしたのですが、そうして通り過ぎた仙台、弘前あたりは、また機会を作って訪れるつもりです。
さて。今回は以下のような行程を組んで、最終的には札幌から飛行機で帰ってくるつもりでした。3泊4日の一人旅、少々「乗りつぶし」の観点からルートが面妖な部分もありますが、ご興味とお時間があれば地図・路線図を追ってみてください。
2022年2月6日(日)
東京-[秋田新幹線]-秋田
7日(月)
秋田-[奥羽線・田沢湖線]-角館-[秋田内陸線]-鷹巣/鷹ノ巣-[奥羽線]-弘前-[弘南鉄道弘南線]-黒石-[弘南バス]-新青森-[北海道新幹線・函館線]-函館
8日(火)
函館市内観光-[特急北斗号]-札幌
9日(水)
札幌市内観光-[千歳線]-新千歳空港-[日本航空]-羽田空港
……7日の行程がちょっと欲張りに見えますが、概略的に書くと、3泊4日で秋田、函館、札幌を回って帰ってくる、予定でした。
しかしながら、折からの寒波で、札幌地区を中心に、日本海側も大雪となっていました。
・そもそも初日に秋田へたどり着けるのか
・新幹線が運行されている角館はよいとして、内陸線と奥羽線は動くのか
・黒石からの路線バス、積雪で路面は過酷と思われるが、時間通り走るのか
・渡道できるのか
・札幌市内にたどり着けるのか
などなどを勘案した結果、行程は順に「後ろから切り落とせる」ように組んでいくことにしました。札幌がダメなら函館で打ち切って帰宅、渡道も無理ならば青森空港か新青森駅からまっすぐ帰宅、秋田から動けなければ秋田空港か秋田新幹線の動きそうなほうでどうにか帰宅、県境越えのほうが一般的には厳しいながら、場合によっては新庄経由で山形新幹線でも――と、災害現場のトリアージではないですが、冬の東北・北海道は交通事情が流動的です。どこで立ち往生してもおかしくはありません。
ふつうの旅の支度に加え、当日飛行機に飛び乗ることも考慮し、日本航空の株主優待券を一枚忍ばせておくことにします。……レンタカーを借りるかもしれなかったのに、帰宅してからETCカードを自宅に置きっぱなしだったことに気づきました。
結論からいうと、上記行程で黒石駅について、バスを待っている間に、8日の「北斗11号」の運休が決まりました。函館線・室蘭線の普通列車を乗り継ぎ、苫小牧から路線バスを乗り継ぐと札幌市内に入れることは分かっていましたが、市内観光とはいえ特別の予定を組んでいるわけではないので、その時点であっさりと最終日を切り落とす判断をしました。帰りの手段を練り直します。
7日夕方現在で、まず8日の特急列車と、札幌のホテルと、9日の飛行機をキャンセルしました。宿は元々当日までキャンセル無料の東横インですし、飛行機は現在、「まん延防止等重点措置」がでている*1地域を発着する便に関し、JALは運賃種別に関わらず取消手数料・払戻手数料を無料としていました。13,660円で新千歳→羽田に乗れる運賃でしたが、仕方ありません。
次に、8日の函館→羽田の飛行機の運賃を調べました。AIRDOが22,290円、JALが31,990円でした。高えよ。JALの株主優待券を使っても18,240円、元々想定していた新千歳→羽田より5,000円近く高いです。下世話な話、株主優待券自体が金券ショップで2~3,000円の値で取引されるものですから、使ってもいいですけれど、AIRDOの運賃と同じくらいになってしまいます。
一計を案じ、JALのマイルで特典航空券を取ることにしました。たとえ空席があっても、特典航空券の「枠」があり、満席と表示されることもありますが、今回は8日のJALの特典航空券を7,790マイルで取ることが出来ました。使っているクレジットカードで、100円利用ごとに1マイルをちびちびと集めたものです。ということは、このマイルを貯めるためには、裏に累計77万9千円の買い物が――細かいことを考えるのはよしましょう。現金で出費を強いられるのと、手元のマイルを有効に行使できるのとは、別の話です。
そういうわけで、予定よりも1日早く、札幌ではなく函館から、東京に帰ることを伝えると、愉快な友人たちが「羽田まで取りに行くから、函館空港の売店でガラナを買ってきてくれ」と言ってきたのでした。国内旅行で空港に出迎えが居るのは久々です。
札幌は、また暖かくなったころに、改めて向かおうと思います。
*1:ならほっつき歩くなという指摘もちょっと正しい……