こめそうどう
米騒動、という単語は歴史の教科書で学ぶ事柄であろうと思われる。しかして、その米騒動がどこから始まったのか、まで覚えているかどうかは難しいだろう。富山県魚津市である。
今日はこの米騒動と私の奇妙な縁について少しばかり書き連ねる。
鉄道模型という趣味がある。手のひらに乗るくらいのサイズで鉄道車両を模してあり、ジオラマの中を走っていくあれだ。一般的には高級品とされ、昨今の物価高騰もあり、ズラズラと数両つながった電車の編成が雑に1~3万円すると言えば概ねの価値は分かって頂けるだろうか。
で、だ。全く同じ車両を複数買わないとリアルにならないのである。なんでかって? 近所の電車を思い浮かべて欲しい。自分が乗っている電車と、反対側からやってくる電車の種類は、見た目は、色は、同じであることが多いのではなかろうか。……そうなのである。ひとつの路線に走る同じ電車をたくさん集めて並べるとリアルになるのである。
……ただし、模型は高い。ひとりで同じものをたくさん買う人も居るけど、たいていは一人一本だろう。だから、そう、同じものを
持ち寄ればよい。ね、ご覧の通り、横須賀総武線の電車をズラズラと並べて、アクセントがてら特急電車を置いてみれば、もう幕張車両センター(津田沼の車庫)に見えてくる。
……とまあ公民館を借りたりして集まって模型を並べるのもご時世的に厳しかろうという情勢ではありますが、かつてはこういうことをやっていたのである。
で、あるとき、大阪駅を作ろうという話になった。私はホームの屋根に発光ダイオードの白いやつを仕込んでくれと頼まれたので、よし頼まれたとホームが光るようにせこせこと改造して持っていった。
当日。主催の緻密な設計どおりにホームと線路を並べると、そこには大阪駅が「視え」た。
この写真でいえば、手前側、ちょうどカメラを構えているあたりが西梅田のヒルトンぐらいにあたる。手前から環状線のホーム、その奥が神戸線、京都線、宝塚線、一番向こうが北陸線特急の乗り場にあたる。
で、直前までこうして準備をしてから、眠たい疲れた状態で運転会に向かっているわけだから、程々に疲れている。疲れた状態で大阪駅からサンダーバード号を発車させながら口から出たのが
笹松「ご乗車ありがとうございます。大阪を定刻に発車しましたサンダーバード25号です。次は魚津です」
「待て、せめて京都と金沢ぐらいは停めてやらんか? 福井もか?」
「いや富山止まらんのまずいでしょ」
「誰がそんな列車乗るんだ? 米騒動?」
「特急サンダーバードじゃないでしょ、特急こめそうどうじゃん、月曜日運転の特急ビジネスこめそうどう*1なの??」
総ツッコミであった。魚津イコール米騒動と即出てくるような連中ばかりだ。
単に疲れていて適当に北陸線の特急停車駅として口から出てきただけなのだけれど、この運転会のハッシュタグが #ビジネスこめそうどう になった契機でもある。
イベントや集まりごとの前日はちゃんと寝よう! お兄さんとのお約束だ!
越「誰が使うねん魚津までノンストップの雷鳥」
— נמניג (@namenige66) 2018年7月29日
私「米騒動かよ。魚津行きノンストップ特急『こめそうどう』」
「月曜朝のみ運転の『ビジネスこめそうどう』もあるよ」→開催中、当日の15時にハッシュタグ決定 #ビジネスこめそうどう