新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

スルリとサスペンダー

 バスが崖から落ちる事故があったという。「飛騨川バス転落事故」という、ウィキペディアの記事を夜に読むとトイレに行けなくなるタイプの事故もあった。道路交通はハンドル操作を間違えれば事故るし、軌道系交通機関だって物理法則に従ってしまうと脱線転覆事故になるし、航空機は落ちるし、船は燃えたり沈んだりする。犬も歩けば棒に当たるのだから「今日も無事にお布団まで辿りつけました神様ありがとう」と感謝するのがよろしい。明日死ぬかもしれないけれど、明日は明日の風が吹く。いや、まだ今日の段階では"明日"は存在しないのだ……という哲学めいた考えも有効であろう。

 

 今回の事故で当初は「車外に投げ出された心肺停止の人々」という報道があった。車体という箱に収まっている限りはほとんど水である人間というのはわりかし助かるのでシートベルトを付けておきましょうねというのは確かにあると思われる。どういうわけだかシートベルトとかそういう安全装置はダサいものとして扱われることが多々あるように感じる。なんだろう、幼少期につけていた自転車の補助輪のようなダサさがあるのだろうか。

 

 人はそうしてスリルを求めるため、遊園地にはジェットコースターがある。これはもちろん安全装置がついているが、その上で日常生活ではありえない加速減速Gを楽しむ乗り物であるから許可が下りるのだ。しかしながら、安寧の日常生活にスリルを持ち込むとろくなことがない。

 

 ろくなことがないけれどやっぱりスリルがないと人間退屈死するのでやっぱりいけないところでスリルを感じようとするのだ。たとえばコンドームを使わずにセックスして膣奥に鈴口を押し当てて射精したりする。受精着床ロシアンルーレットだ。ロシアンルーレットだったら死ぬかもしれないけどこっちは生まれるかもしれない。

 

 妊娠したら退学になりそうとかいうの最高にスリル満点だし現役女子高生相手に膣内射精してる連中の仲間入りしてえよなぁわかるそれな理解の極みだ。ついでに2-3人同時に孕ませて中絶できなくなるぐらいまで見届けてから無責任に死にてぇなぁ。

 

 明日は女子高生に膣内射精できるかもしれないしシートベルトを締めて無事に布団まで辿り着こうな。