初心者マーク
正式名称「初心運転者標識」、俗称ヘタクソマーク*1とも言われたり言われなかったりする初心者マーク。大抵の場合は教習所卒業時に記念品としてもらえたり、あるいは自分で買ったりするのだろう。私は前者だった。郷里の教習所に実家から自転車で通い、MT5速のLPGコンフォートをまるでタクシー運転手にでもなったかのようにゴキゲンな讃岐路ドライブを2週間ちょい。「今、何キロ出てる?」「80ですね」「ここの制限速度は?」「50マイル*2ですかね」などというやり取りがあったかないかはご想像におまかせする。
しかして、初心者マークは「免許取得後」1年間の掲示義務があるものの、それ以後の掲出義務はない。私は2011年の8月に自動車学校を卒業してから、教習所コンフォート以外のクルマをまともに転がすのは2015年の冬まで待たねばならない。従って私は公道上で初心者マークを掲示したことがないのだ。道路交通法に従えばなんら問題はないが、一抹の不安はあった。とりあえず親に免許を取らされたは良いが、携帯の契約ぐらいにしか使わない高価な高価な本人確認書類が一枚増えただけであった。
とは言え、良くわからない田舎に住んでみると、高い金を払いながらも自動車を持たねば文化的な生活ができない。「何もなさすぎる」とはよく言ったもので、たとえ県庁所在地の中心市街地に住んだところで、ニトリもホームセンターも、デカい本屋も郊外のバイパスに沿って展開中である。道が狭い中心市街地を活用だ、コンパクトシティだと言っても生活必需品は郊外に出ねばまともに揃わぬ。何がコンパクトシティだ。お題目だけ唱えてどんどんドーナツ化。狭くて家賃の高い中心市街地ではなく、クルマの運転がしやすい郊外の市街化調整区域に建ったサブリースの築浅アパートのほうがよほど暮らしやすい。ま、昨今の住宅供給過剰でサブリース業者に騙されて残酷に泣いている大家もそれなりに居るのであろうが。
初心運転者標識とは別に75歳以上の運転者が掲出する高齢運転者標識というのもあるが、あちらは罰則規定が今のところない。罰則規定とか制度上、政治上のあれこれを申し上げるのは別の人に任せるとして、問題はマークの耐久性だ。初心者マークと違いこちらは掲示期間が1年以内ではないためか、色あせてしまっている高齢者運転標識をつけたクルマが多く見られる。色あせるほど掲示が長期になることを想定していなかったのか、はたまた単に制度製定時にそこまで気にしていなかったのか、後者だろうなあと思う。
初心者マークをあしらった女性用下着があったら面白いなあと思った。