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新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

誠実さリスク

日記

 皆様は"誠実"と言われてどういうイメージを抱くだろうか。何事にも実直、逃げず、諦めず、けれどもズルもごまかしもせず、ただひたすら人畜無害に生きている架空の青年を思い浮かべることだろう。まるで私とは正反対ではないか。常に俗物のごとく女の体をまるでモノのように欲し、無責任膣内射精がこの世で至上の快楽であると唱えて憚らない。大金も欲し、毎年冬になると年末ジャンボを連番で3枚買ってまるで億万長者になったかのように語る。実に誠実とはかけ離れた存在である。こんな私であるが、オフライン、というよりビジネスではまるで誠実に振る舞うという評判がある。大衆の評価なんていくらでも作れるのだ。内面でどう思っていようとも"役者"をすればあたかも誠実な青年の一丁上がりである。今日はそんな誠実さを信じてしまうリスクについて説きたい。

sasamatsu.hatenablog.jp

 とは言ったが上記記事の焼き直しであることに気づいたので以下適当にお茶を濁したり飲んだりしつつやることとする。

 

 上記記事のように世には、というかどんな人にもホンネとタテマエが存在するというお話ではあるが、基本的に世間様一般では"まるで自分は誠実ですよ"というタテマエでそういう役者をして生きるのが一般的な局所最適解である。「私は不誠実です、責任は何一つ取らないし遅刻はするしズル休みはします」と相手に認識されたら間違いなくダメ人間判定で不採用でフリーランスになっても仕事が降ってこずにハローワーク通いをしつつ生活保護をもらうこととなる。生活保護をもらうとたいへんなバッシングを受けるため生きづらくなる。以上おしまい。と見事に詰むので、少々役者をしてでも「私は誠実です、責任は取ります、ズル休みはしません」と相手に認識されるようなふるまいをすることとなる。するとどうだろう、そういう"役者"をしない人間、つまりホンネで行動する人間こそが不誠実な存在とされる。そんなばかな。うせやろ。

 

 しかし現実はどうであろうか。就職も結婚も"ホンネ"をなるべく騙ってあたかも"誠実さ"が滲み出ているような芝居を打ってなんとか漕ぎ着けやしないか。就職すればこっちのもの。正社員は犯罪でもやらない限りクビはあり得ない。結婚すればこっちのもの。少々問題点が沸いてこようが戸籍に傷がついたり慰謝料を争ったり別れるほうが多大なエネルギーを必要とする。山を超えてしまえば一安心というわけで、なんとか山を超えるまでは誠実ごっこに勤しむ人々の多いこと多いこと。日本企業の生産性の低さやら、毒親育ちの多さはこのあたりに問題があるのではなかろうか。つまり解雇規制を緩和してじゃんじゃんクソ社員を切れるようにして、結婚制度や戸籍制度を解体して、今そこに存在する赤子に社会保障をかける制度にすればよいではないか、という大変過激な結論に至ってしまった。当然、既得権益として正社員をやっている人やダメ亭主という地位に甘んじている既婚男性や経済的に夫にベッタリでさりとて家事が十分できているかどうかというと微妙な感じの既婚女性やらは猛反対するだろう。とはいえこの国は民主主義であるから、現行の解雇規制に不満を持っている層や結婚制度を快く思っていない層が選挙権の多数派となれば話は別である。

 

 よく言われることであるが、現行政府与党が「伝統的家族」として昭和時代の夫が働き妻が主婦で子供が居て、というモデルを推すワケは上記の通りであって、結婚制度に夢を持たせるためなのである。結婚制度で"幸せな家庭"を築くモデルが崩壊したら、夢を持っている未婚の人々が反旗を翻し、戸籍制度からして崩壊の危機である。とはいえ現状はどうだろうか。人間の本質は変化である。その変化が許容範囲を超えたとき、人は同じ家族という器に納まるだろうか。……これまでなら、無理くり家族であり続けた結果が親の不仲やそれに伴う子供の精神的負担という形で現れたことだろう。しかし、これもまた社会は黙殺し続けた。"精神病院に行くなんてキチガイのすることだ"という有形無形の圧力でなかったことにされてきたのだ。昨今、ようやく"精神科"や"精神病院"という名称から"心療内科"や"メンタルクリニック"と名前も変わり、「夜寝られない」程度で診察してもらえる空気が出来てきたように思う。結果どうだろうか、どれだけの人々が"家族"という枠でストレスを感じ、生命保険お断りとなるような薬で助けられていることだろう。こうなってくるともはや、家族こそが、家族を作るということが日本の病理ではないだろうか。

 

 ここまで至るにあたって2つの変わらない原因がある。"誠実なフリ"をすること、"就職"や"結婚"が重すぎてそれ自体がゴールとみなされがちなこと、の2点である。後者の、"手続きの目的化"については個人の考えで明日から変わるわけではなし、難しいから政治におまかせであるのがたいへんツラいが、前者の"誠実なフリ"をやめることは明日からでも可能である。なんなら今日からもできる。

 

 軽く走ったりして良い感じに汗が染み込んだ美人のおっぱいをブラジャー越しに吸いながら頭を撫でられたいし、そのまま美人と生セックスしたいし、終わったら一緒にお風呂入りたいし、その後はベッドでパジャマでイチャイチャしたいしそのまま二回戦したいしそのまま目覚ましも掛けずに一緒に眠りたいけどお金も欲しいからちょっと働かないといけないんだよなあ宝くじ当たんねえかなあ……。

 

 なんかこう、最後だけ諸般の事情でちょっと誠実になっちゃった気がしなくもないけれど、大枠はずれてない。きっと。たぶん。

 

 ねないこだれだ なかだしするぞ