新スクの淵から

笹松しいたけの思想・哲学・技術・散文。

夏休みの宿題を提出しない話

 先日オンラインによる身内の会合があり、「同人の入稿がいつも早割の笹松は夏休みの宿題も7月中に終わらせていたんだろ?」という大変な誤解があったので訂正しておきがてら記事を書いておくことにする。

 本件は香川県における、とある公立高校の評価制度と密接に関わりがあるのでまずそれの説明をする。評定は100点満点。これはペーパーテスト、いわゆる定期試験は100点満点で、学年末以外は中間と期末の2回の平均値を採用し、その平均値に0.9を掛ける。残りの10点は提出物の提出状況であるというわけだ。

 90点以上(80だっけ?)が「5」で30点未満が「1」だが、通知表に1がつくと単位不認定、留年ということになる。俗にいうところの赤点である。

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 さて、笹松は苦手科目と得意科目がはっきり分かれるほうであった。

得意:化学・物理・地理

ふつう:数学・現代文

苦手:古典・英語・倫理

 つまるところ得意科目は100点というスコアが付くことを狙っていくのに対し、ふつうの科目は平均点以上に取れておればまあよろしい。で、苦手科目はというと定期試験2回の平均で34点以上を狙っていくのだ。お手元の電卓で34を0.9倍してみて欲しい。30点を上回ることが確認いただけるだろう。つまるところ宿題をまったく出さなくても赤点にならないラインを狙っていく。勉強しろ。

 倫理は1年生で相当苦しんだ気がする。担当教諭は京大哲学科主席卒業という噂の何を言っているのか全くわからない先生であった。解答欄の2割くらいを「プシュケー」「エイトス」で埋めて出した記憶がある。

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 当然、苦手科目なんだから手が進まないので夏休みの宿題は度重なる督促にも応じず乗り切ってしまう。なにしろこちとら中学英語でお手上げ、関係代名詞はすべてthatで通用すると思って英語をやっているのである。古典に至っては読めない日本語と偽中国語なのである。

 ……などという話をすると、能登屋なんか「笹松はもう少し基礎から分かりやすく教えてもらえる先生に当たればもうちょい良い大学に行けたのではないか」などと言う。東京タラレバ大学である。

 あくあちゃんは真逆で、「(通ってた学校は違うから評価制度も違うけど)できへん科目ほど提出物出しといたら20点でええんやん」という。考え方の違いであり尊重したい。記号問題ナンバーズで一発当てるか当てないか、20点と34点の差はそういうバクチを打つかどうかの違いだ(レベルの低い理屈をこねてないで真面目に勉強してろ)(はい)。

 

 ではそんな性格の人間がなぜコミケの同人誌は1ヶ月前に原稿を上げて早割で放り込めるのか。それはお金が関わるからである(単純明快)。

 

 思えば、得意科目3教科では100点を狙うようなリソースの割き方をしていたのも、得意が故に理解が進み、進んで自ら勉強していたからという理由の他に、100点の答案用紙を母が1万円紙幣と引き換えてくれたという事情もあったように思う。定期試験は「訂正ノート」なる、答案をノリで貼って誤答を解き直す提出物も存在したが、つまりこれは答案が100点なら提出する必要のない提出物なのである。母は、高校にもなったら正規の定期試験で100点なんか取れるはずがないと高をくくりまくっていたようだが、進学して状況が落ち着いた2年次から始まった科目であるところの化学で4回ぐらい福沢諭吉を頂戴した気がする。物理は一度文字式の約分を忘れて99点だったことがある。悔しい。

 定期試験でも入試でも、満点以上の理解は、学校では評価されない項目ですからね……おっとあのラノベが人気な理由も中二病こじらせた時期があると理解が進みますわねお兄様。

 

 この記事の画像作るために今年コロナで全然同人誌出してなくて更新しなかったアドビのライセンス更新したわ。アホか。GIMP全然あかんねん、もうPhotoshopじゃないとさわれない身体になってしまった……。

 2021年は楽しい年にしたいですねホントに。